攻める?守る?高配当株の景気敏感株とディフェンシブ株の最適バランス

はじめに
高配当株投資をする際、業種(セクター)分散が非常に重要です。なぜなら、特定の業種に偏ると、景気の影響をもろに受けてしまうからです。
特に、投資先を選ぶ際に意識すべきなのが、景気敏感株(景気の影響を受けやすい)とディフェンシブ株(景気に左右されにくい)の違いです。
✅ 「配当利回りが高いから」といって特定の業種に偏っていないか?
✅ 景気が悪化しても安定した配当を受け取れる銘柄を選べているか?
✅ リスクとリターンのバランスを考えているか?
この記事では、SBI証券の銘柄スクリーニングの業種分類を基に、景気敏感株とディフェンシブ株を分類し、適切なバランスの取り方について解説します。
1. 景気敏感株とは?|好景気で伸びるが、不況時に大きく下がる業種
景気敏感株とは、景気が良いと業績が急成長しやすいが、不況時には大きく落ち込むリスクがある業種です。
企業の設備投資や個人の消費意欲の影響を強く受けるため、業績が不安定になりやすい特徴があります。
SBI証券の業種分類での該当業種
- 鉄鋼・非鉄金属(建設・製造業の需要が景気に左右される)
- 機械・輸送用機器(自動車)(企業の設備投資・個人の消費に影響を受ける)
- 建設業(不況時には住宅・インフラ投資が抑えられる)
- 証券業・銀行業(金利や株式市場の動向に大きく左右される)
- 海運業・空運業(貿易・旅行需要が減ると業績が悪化)
- 繊維製品・パルプ・紙・ゴム製品(消費者の購買意欲に左右される)
- 卸売業・小売業(個人消費の落ち込みが影響する)
- その他の金融業(リスク資産の価格変動に影響を受ける)
2. ディフェンシブ株とは?|景気変動に強い安定した業種
ディフェンシブ株とは、景気の良し悪しにかかわらず安定した収益を確保できる業種です。
日常生活に欠かせないインフラや必需品を扱う企業が多く、不況時でも需要が大きく落ちることがないのが特徴です。
SBI証券の業種分類での該当業種
- 電気・ガス業(ライフラインとして必須)
- 食料品(景気に関係なく消費される)
- 医薬品(健康関連は景気に左右されにくい)
- 通信業(インターネット・スマホは生活必需品)
- 保険業(契約が長期に渡るため、収益が比較的安定)
- 不動産業(REIT)(賃貸収入を中心とするため、比較的安定)
3. 景気敏感株とディフェンシブ株の割合|バランスの取り方
では、景気敏感株とディフェンシブ株の割合をどう決めるべきか?
投資家のリスク許容度や投資スタイルによって適切な比率は変わります。
① 攻めのポートフォリオ(リスクを取って高リターンを狙う)
- 景気敏感株:70%
- ディフェンシブ株:30%
- 適した投資家:高リスク・高リターンを求める人
- デメリット:不況時に大きな下落を受けやすい
② バランス型ポートフォリオ(安定と成長の両方を狙う)
- 景気敏感株:50%
- ディフェンシブ株:50%
- 適した投資家:安定性と成長のバランスを重視する人
- メリット:景気の波を抑えつつ成長の恩恵を受けられる
③ 守りのポートフォリオ(安定重視で減配リスクを抑える)
- 景気敏感株:30%
- ディフェンシブ株:70%
- 適した投資家:安定した配当収入を最優先したい人
- メリット:暴落時の影響を抑えられる
4. 実際に試して、自分に合ったバランスを見つけよう
最適なバランスは人によって異なります。
✔ リスクを取れるなら「攻め」
✔ バランスを重視するなら「50:50」
✔ 安定収入が欲しいなら「守り」
まずは少額で試しながら、自分に合った配分を見つけることが大切です。

まとめ
✅ 景気敏感株は高配当だが、リスクが高い
✅ ディフェンシブ株は安定した配当を得やすい
✅ すべての業種を考慮し、自分に合った割合を見つけるのが重要
セクター分散を意識しながら、安定した高配当株ポートフォリオを作っていきましょう!
