ゴリラ先生の超初心者向け!最初のステップ記事一覧

SBI欧州高配当株式ファンドを徹底分析|守りと攻めのバランスを探る5月の運用報告

aiaiaiaiai
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

はじめに|欧州高配当株ファンドの魅力とは

2024年2月に登場した「SBI欧州高配当株式ファンド(分配)」は、SBIアセットマネジメントが手がける注目の年4回決算型ファンドです。欧州各国の大型・高配当企業を中心に投資し、安定的なインカム(配当収益)と中長期的な資産成長を目指すこのファンドは、設定からわずか1年足らずながら、多くの個人投資家から支持を集めています。

今回の記事では、2025年5月末時点の月次レポートをもとに、先月との比較も含めてファンドの実態を深掘り。基準価額の変動や資産配分の変化、分配金への期待、欧州市場の動向を踏まえた投資スタンスまで、初心者にもわかりやすく解説します。

1. 基準価額と純資産の動向|続落でも資金流入は継続

指標2025年4月末2025年5月末増減
基準価額10,213円10,087円▲126円
純資産総額146.96億円149.36億円+2.4億円

5月の基準価額は前月から126円下落。4月に引き続き2カ月連続のマイナスとなりました。しかし、注目すべきは純資産が増加している点です。投資家からの資金流入が継続しており、「一時的な下落は織り込み済み」と判断している市場参加者が多いことを示しています。

基準価額の下落要因は主に欧州市場の軟調さにありますが、後述するようにファンド側では防御的な資産配分へ戦略的な移行も進めており、慎重な運用姿勢が見られます

2. 欧州市場の地合い|期待と懸念が交錯する展開

欧州株式市場は5月も引き続き軟調でした。主要株価指数の動きは以下の通りです。

  • STOXX Europe 600指数:▲1.6%
  • ドイツDAX指数:▲3.2%(米中貿易摩擦の影響大)
  • イギリスFTSE100指数:▲1.9%
  • スペインIBEX35:+0.8%
  • スイスSMI:+0.9%

大局的には製造業や輸出関連株に下押し圧力がかかっている状況で、特にドイツ企業が米国の対中関税政策の余波を受けた形です。一方で、ディフェンシブなスイスやスペインなど一部地域では堅調な展開も見られました。

このような環境下で、SBI欧州高配当株式ファンドも銘柄・セクターの入れ替えを通じてボラティリティ対策を講じています

3. セクター構成の変化|エネルギーから公益株へシフト

5月の資産配分を4月と比較すると、次のようなセクター戦略の変化が見て取れます。

セクター2025年4月2025年5月増減コメント
公益事業7.72%8.97%防御的セクターへの資金シフト
エネルギー5.08%4.70%原油価格下落を受けて減少
銀行24.67%24.67%コアセクターとして維持
資本財12.47%11.93%貿易不安でややポジション減少

中でも注目は、公益株のウェイトを約1.3ポイント引き上げたことです。電力やガス、水道といった公益インフラ関連株は、経済情勢に左右されにくく、配当の安定性が高いため、守備的な運用にシフトする際に好まれるセクターです

4. 組入上位銘柄と配当利回りの水準

2025年5月時点の上位組入銘柄は、以下のようになっています:

銘柄業種利回り
エンジー公益事業11.58%
スウェドバンクスウェーデン銀行9.05%
カイシャバンクスペイン銀行8.51%
BNPパリバ銀行6.21%
ネスレスイス食品3.48%

全体の加重平均利回りは5.11%と高水準を維持しており、4月の5.25%と比べて若干低下したものの、なお十分に魅力的な利回りと言えます。

特筆すべきは、超高利回りであるエンジー(仏)の組入比率を継続している点。ボラティリティはあるものの、インカムゲイン重視の投資方針を体現しています。

5. 分配金への期待とスケジュール

ファンドは年4回(3月・6月・9月・12月)の決算型で、次回の分配金発表は6月20日予定です。

  • これまでの分配実績(参考):
    • 2024年6月:160円
    • 2024年9月:140円
    • 2024年12月:155円
    • 2025年3月:140円

すべての期で分配金が継続していることから、今回も安定分配が期待されます。一時的に基準価額が下落しても、収益構造が安定していれば分配金を確保できる点が強みです。

6. 投資家が取るべきスタンスとは?

✅ ポイント1:一時の下落に惑わされない

欧州市場はボラティリティが高めですが、それに応じた資産配分の修正が着実に行われています。短期的な基準価額の上下ではなく、全体戦略とトータルリターンで判断しましょう。

✅ ポイント2:円建てで欧州に分散投資できる希少性

本ファンドは、日本円建てで欧州の優良企業に幅広く分散投資できる数少ない商品です。為替変動のリスクも想定しつつ、国内からアクセスできるグローバルな資産分散手段として注目に値します。

✅ ポイント3:分配金の使い道を明確に

高配当型ファンドにおいては、「分配金をどう使うか」がリターンに直結します。生活費に充てるのか、再投資に回すのか、自身のライフプランに合わせた戦略を立てましょう。

おわりに|欧州高配当株の魅力は“柔軟性と堅実性”の両立

SBI欧州高配当株式ファンドは、単に高配当であるだけでなく、市場環境に応じたセクター調整を行いながら、長期的に安定した分配を狙う堅実な設計となっています。

2025年5月の月次レポートは、景気後退リスクが囁かれるなかで、ディフェンシブな資産への戦略的シフトが進んでいることを明確に示す内容でした。高配当ファンドを活用した資産形成を検討している方にとって、今後の分配動向や資産配分の推移は引き続き要注目です。

このブログは「にほんブログ村」に参加しています。
下のバナーをクリックしていただくと、ブログランキングでの応援につながります。
読んで役に立ったと感じていただけたら、応援してもらえると励みになります!

にほんブログ村 インデックス投資カテゴリへ
ABOUT ME
当ブログ管理人
当ブログ管理人
サラリーマン
2017年にドルコスト平均法を知り、投資に興味を持つ。2018年の旧つみたてNISA開始と同時に資産運用を開始。老後資金2000万円を目指しコツコツと積立投資中。ブログでは、ナビゲーターとして登場する「ゴリラ先生」を通して、初心者の方にもわかりやすく資産運用を伝えています。先生の口調はやさしいですが、中の人はけっこうガチめに積立派です。 PVアクセスランキング にほんブログ村
Recommend
こんな記事も読まれています!
記事URLをコピーしました