年4回分配型の新たな選択肢!Tracers日興SCHDとSBI・楽天SCHDを徹底比較

はじめに
米国高配当株に投資する手段として、今やすっかり定着した「SCHD連動型の国内投信」。
SBI証券や楽天証券を通じて購入できる「SBI・SCHD」「楽天SCHD」は、すでに投資家の間で広く知られています。
そこに新たな選択肢として登場するのが、日興アセットマネジメントのTracers DJ USディビデンド100(年4回分配型)です。この記事では、既存のファンドとの違いや将来的な展望をふまえて、日興SCHDの特徴を解説します。
基本情報を比較|SBI・楽天・日興のSCHDファンド
項目 | Tracers(日興SCHD) | SBI・SCHD | 楽天SCHD |
---|---|---|---|
投資対象 | DJ USディビデンド100指数(主にETF「SCHD」経由) | ETF「SCHD」 | ETF「SCHD」 |
信託報酬(税込) | 0.10725%+ETF経費0.06%(実質約0.157%) | 0.1238% | 0.1238% |
分配頻度 | 年4回(1・4・7・10月) | 年4回(3・6・9・12月) | 年4回(2・5・8・11月) |
購入可能証券会社 | SBI証券・マネックス証券 | SBI証券 | 楽天証券 |
NISA対応 | 成長投資枠 | 成長投資枠 | 成長投資枠 |
柔軟な分配月と販売チャネル
SBI・楽天のSCHDファンドは、それぞれの証券会社に紐づいた専売商品です。これに対し日興SCHDは、SBI証券とマネックス証券の両方で購入できます。マネックス証券しか開設していなかったため、既存のSCHDファンドを購入できなかった方には朗報といえます。
また、分配月が1・4・7・10月と他ファンドとずれており、複数のSCHDファンドを組み合わせて毎月分配を狙いたい人にとって有効な構成となっています。
将来的なコスト低減の可能性も?
日興SCHDは、ETF「SCHD」を通じて指数に連動するスタイルですが、目指すのはあくまで「ダウ・ジョーンズUSディビデンド100指数」そのものへの連動です。
そのため、将来的に純資産が十分に増えれば、ETFを使わず、指数構成銘柄を直接保有することで経費削減が可能になるポテンシャルを秘めています。
SBI・楽天のファンドはあくまでETFそのものを買い付ける形式のため、このような柔軟な運用変更は構造上難しい点も比較ポイントです。
ただし、それは「ずっと先の話」
とはいえ、現時点ではSBI・SCHDの純資産が約1,300億円、楽天SCHDが約1,400億円。日興SCHDはこれからスタートする段階です。
ETFを使わずに100銘柄を直接保有し、定期的なリバランスを行うには数千億円規模の純資産が必要とされるため、個別株運用への移行が現実味を持つのはずっと先になるでしょう。
したがって、「将来の経費削減」というメリットは現時点で享受できるものではなく、あくまで将来的な期待値として捉える必要があります。
SCHDが消滅したらどうなる?
少し極端な想定ですが、本家ETF「SCHD」が何らかの理由で上場廃止になった場合を考えてみましょう。
- SBI・楽天のファンドはETFそのものにしか投資できないため、ETFが消えたらファンドも繰上償還となる可能性が高い
- 一方で、日興SCHDは「指数に連動すること」が目的なので、ETFが消えても構成銘柄への直接投資で運用継続できる可能性があります
このように、ファンドの構造が柔軟かどうかは、非常時の対応力にも影響します。
まとめ:今の使いやすさ vs 将来のポテンシャル
日興SCHDは、他のSCHDファンドに比べて次のような点で独自性を持ちます:
ただし、現時点で経費率が他ファンドより大きく優れているわけではなく、今すぐのコストメリットを重視するならSBI・楽天SCHDのほうが分かりやすい選択肢かもしれません。
☑ 購入を検討される方へ
Tracers日興SCHDは、以下の証券会社で購入できます:
👉【SBI証券で詳細を見る】
👉【マネックス証券で詳細を見る】
証券口座をお持ちでない方は、この機会に検討されてはいかがでしょうか。