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SBI SCHDの5月月次レポートを徹底解説|基準価額は回復、分配金は次回に期待?

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はじめに|「分配金が出ない」=ダメなファンド…ではありません

2024年12月に登場し、多くの個人投資家から注目を集めている「SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)」。
SCHD(シュワブ米国配当株式ETF)を実質的な投資対象とするこのファンドは、高配当ETFの王道とも言える運用方針を持ちながら、2025年5月末時点で分配金がまだ一度も出ていないことに対して、不安や疑問の声も少なくありません。

今回は、その点をしっかりと受け止めつつ、月次レポート(5月)と4月との比較を通じて、焦らず長期目線でこのファンドと向き合う視点を整理していきます。


1. 5月の実績まとめ|回復基調に転じた基準価額

まずは月次レポートの主要データから確認しましょう。

項目2025年4月末2025年5月末増減
基準価額8,705円9,778円+1,073円
税引前分配金再投資基準価額8,702円9,776円+1,074円
純資産総額1,224.99億円1,334.34億円+109.35億円

4月は米国市場の調整を反映して下落しましたが、5月は一転して強い回復を見せました。基準価額は約12%の上昇と大きく戻しており、資産価値の回復が数字にも表れています。

さらに、純資産総額も100億円以上の増加。これは個人投資家の資金流入が続いていることを示しており、「分配金がなくても買われている」事実を物語っています。

2. 分配金がゼロの理由|「出さない」のは悪ではない

2025年5月時点で、同ファンドの分配金は依然として「0円」。
ただし、これは決して異常なことではなく、戦略的な判断です

決算期の仕組みを理解しよう

このファンドは「年4回決算型」であり、決算月は次のとおりです。

  • 第1期:3月
  • 第2期:6月
  • 第3期:9月
  • 第4期:12月

つまり、5月は決算月ではないため、そもそも分配金の発生自体がないタイミングです。

また、第1期(2025年3月)にはじめての決算が行われましたが、その際も「分配金ゼロ」という結果でした。これは、

  • ファンド設定から3カ月しか経過しておらず、安定運用が十分でない
  • 分配よりもまずは基準価額の安定と成長を優先

という考えのもと、慎重な運用姿勢が反映された結果です

投資家としての視点:「分配金が出る=良い」とは限らない

分配金が出ることは一見うれしいですが、「基準価額を削って分配している」ケースもあるため、実は資産形成にマイナスに働く場合もあります。
本ファンドのように、利益の蓄積を優先している期間は、むしろ長期投資家にとって有利に働く可能性もあります。

3. セクター・銘柄構成から見る「安心感」

セクター構成(2025年5月時点)

セクター比率
生活必需品19.86%
エネルギー19.01%
ヘルスケア15.45%
資本財13.10%
金融8.61%
情報技術7.89%

→ 景気に左右されにくいディフェンシブセクターが中心で、暴落時にも比較的安定した値動きが期待される構成です

組入上位銘柄

  • コカ・コーラ(生活必需品)4.45%
  • ベライゾン(通信)4.42%
  • コノコフィリップス(エネルギー)4.31%
  • ロッキード・マーチン(資本財)4.29%
  • アルトリア(生活必需品)4.26%

いずれも配当実績が豊富で業績も安定している米国企業ばかりで、信頼感があります。

4. 今後の見通しと、投資家の構えるべきスタンス

分配金はいつから?

  • 次回決算:2025年6月19日
  • それ以降は、9月・12月にも分配のチャンスあり

株式市場が回復傾向にあることや、基準価額が9,700円台まで戻ったことから、6月以降の決算では分配金が出る可能性も高まっていると考えられます

長期目線の投資スタイルに合っている

SBI SCHDは、「短期で配当金を得たい」タイプの投資信託ではなく、

  • 将来的に増配が期待できる米国企業群に広く投資
  • 分配金は中長期で安定配当を狙いながら
  • 資産価値自体の成長(キャピタルゲイン)も期待

という“育てる投資”が基本です。
一時的な値動きや分配金の有無に一喜一憂せず、コツコツ積み上げる視点が重要です。

5. 投資初心者が抱きがちな不安を整理してみよう

不安実際は?
分配金が出ていない…損?決算月ではないため当然。3月は無配でも、6月以降は可能性あり。
基準価額が1万円を下回ってる…5月には9,778円と回復。市場の変動に連動しているだけ。
為替の影響が心配…投資信託は為替リスクを管理しやすく、日本円で買えるメリットあり。

おわりに|「いま焦って売る」のが一番もったいない

SBI SCHDは、まだ始まったばかりのファンドです。
投資信託の価値は、1カ月や1回の決算で決まるものではありません。

今は「配当を出さずに内部で資産を育てる」段階。
それは、未来の分配金や資産価値の成長を支える重要な期間とも言えます。

焦らず、騒がず、月次レポートで状況を確認しながら見守ることこそ、投資家としての第一歩です。
6月の決算に注目しつつ、また次回のレポートで冷静に状況を見ていきましょう。

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サラリーマン
2017年にドルコスト平均法を知り、投資に興味を持つ。2018年の旧つみたてNISA開始と同時に資産運用を開始。老後資金2000万円を目指しコツコツと積立投資中。ブログでは、ナビゲーターとして登場する「ゴリラ先生」を通して、初心者の方にもわかりやすく資産運用を伝えています。先生の口調はやさしいですが、中の人はけっこうガチめに積立派です。
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