SBI日本高配当株ファンドを決算で読み解く|分配継続と運用の堅実さに注目

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はじめに

2023年12月に設定された「SBI日本高配当株式(分配)ファンド」は、順調に運用規模を拡大しながら第4期の決算を迎えました。本記事では、2024年10月10日時点までの運用実績をもとに、本ファンドの特徴やパフォーマンスを詳しく解説します

今回の決算で明らかになったポイント

まずは、今回の報告書から明らかになった主要なポイントを6つに整理します。

  • 基準価額は下落、分配金は安定
  • 騰落率は▲3.1%とマイナス圏
  • 2期連続で140円の分配金を維持
  • ポートフォリオは高配当株に集中
  • 総経費率はわずか0.10%と低水準
  • 上位銘柄はバリュー株とディフェンシブ銘柄中心

以下、それぞれ詳しく解説していきます。

1. 基準価額は下落、分配金は安定

2024年4月~10月の期間で基準価額は11,845円から11,203円に下落しました。株式市場全体が中東情勢や米金利見通し、中国景気の鈍化などの要因で軟調となった影響を受けたと考えられます。

ただし、この間でもファンドは安定的に2回の分配金(各140円、合計280円)を実施しています。高配当志向の投資家にとって、この安定感は魅力的です。

2. 騰落率は▲3.1%とマイナス圏

騰落率(分配金を再投資した場合のパフォーマンス)は▲3.1%。これは市場の調整に影響されたものですが、分配金再投資ベースでの算出という点を考慮すれば、リスクを抑えた高配当運用らしい値動きとも言えます。

3. 2期連続で140円の分配金を維持

第3期と第4期の両方で140円の分配金を出しています。特筆すべきは、第3期には収益以外からの分配(48円)があったものの、第4期では全額が当期の収益から賄われている点です。

これはファンドの運用実績が実際の配当収入によって支えられていることを示し、持続可能性の高い分配方針がとられていることが分かります

4. ポートフォリオは高配当株に集中

マザーファンドの構成を見ると、株式91.6%、リート1.8%、その他6.5%。配当利回りは4.1%で、構成銘柄も「高配当利回り重視」で組まれています。

さらに、PBR(株価純資産倍率)は1.6倍、ROE(自己資本利益率)は12.3%。これは割安さと収益性のバランスを重視した構成であり、「インカムゲイン+中長期の値上がり益」を狙う運用方針が読み取れます。

5. 総経費率は0.10%と業界最低水準クラス

作成期中の総経費率はわずか0.10%。この中には信託報酬や監査費用、印刷費などの費用が含まれます。

コスト面での負担が少ないことは、長期保有を前提とする高配当株投資にとっては大きなメリットとなります

6. 上位組入銘柄はディフェンシブ・バリュー株中心

第4期末の上位組入銘柄は以下の通りです。

銘柄業種比率
SANKYO機械3.9%
ソフトバンク情報通信3.6%
日本たばこ産業(JT)食料品3.5%
西松建設建設業3.2%
長谷工コーポレーション建設業3.1%

いずれも安定配当が期待できるバリュー銘柄で、景気の波に左右されにくいディフェンシブな特性も備えています。分配金の持続性を重視した堅実な構成であることがうかがえます

まとめ:分配安定型ファンドとしての実力が光る

SBI日本高配当株式ファンドは、配当利回りに焦点をあてた設計でありながら、低コストで運用されており、分配金も安定しています。今期は相場の下落により騰落率こそマイナスでしたが、配当収入の確保と分配の持続性という点では、非常に優秀な結果だったと言えるでしょう。

高配当株への投資を考えている方や、安定したキャッシュフローを求める方にとって、有力な選択肢となるファンドです。

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サラリーマン
2017年にドルコスト平均法を知り、投資に興味を持つ。2018年の旧つみたてNISA開始と同時に資産運用を開始。老後資金2000万円を目指しコツコツと積立投資中。ブログでは、ナビゲーターとして登場する「ゴリラ先生」を通して、初心者の方にもわかりやすく資産運用を伝えています。先生の口調はやさしいですが、中の人はけっこうガチめに積立派です。
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