【2025年11月】SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)(SBI SCHD)月次レポート|上がった月に見直す高配当投資の役割
はじめに
2025年11月の月次レポートでは、SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)、いわゆる SBI SCHD の基準価額が前月から大きく上昇しました。
数字だけを見れば、いわゆる「好調な月」です。
米国株式市場の強さをあらためて感じた人もいれば、「やはりSCHDを持っていてよかった」と感じた人もいるかもしれません。
ただ、ここで一度立ち止まって考えてみたいのが、このファンドをどんな目的で持っているのかという点です。
SCHDは、値上がり益を追いかけるためのファンドではありません。
それでも今月は上がった。
だからこそ今回は、上昇そのものを評価するのではなく、上がった月にどう向き合うべきかを整理してみたいと思います。
11月の運用状況を振り返る
11月末時点の基準価額は、前月からはっきりとした上昇を見せました。
短期的に見れば、ポジティブな結果だったと言えるでしょう。
一方で、運用の中身を見てみると、ファンドの姿勢が変わった形跡はほとんどありません。
引き続き、シュワブ・米国配当株式ETF(SCHD)を通じて、配当実績や財務の健全性を重視した米国高配当株への投資が淡々と続けられています。
SCHDは「上がるため」のファンドではない
SCHDというファンドの性格を考えると、今月の上昇をどう受け止めるべきかが見えてきます。
このファンドは、短期間で大きな値上がりを狙う設計ではありません。
成長株のように、株価の上昇スピードで市場を出し抜くことを目的としていないからです。
むしろ、安定した配当を重視し、比較的穏やかな値動きの中で長く保有することを前提としています。
だから本来、月単位の上昇や下落に一喜一憂する対象ではありません。
それでも今月は上がった。
ここにこそ、今回の月次レポートを読み解く意味があります。
上がった月にこそ見えてくるもの
11月の上昇は、派手なテーマ株が急騰した結果というよりも、ディフェンシブ寄りの高配当株が一定の評価を受けた流れの中で起きたものでした。
SCHDが組み入れている企業の多くは、キャッシュフローが安定しており、配当を継続的に支払ってきた実績があります。
SCHDは「上がらない前提」のファンドではありません。
上がるときは、静かに、しかし確実に上がる。
ただし、それを目的にはしていない。
上昇局面で起こりやすい勘違い
こうした月に気をつけたいのは、投資家側の心理です。
基準価額が上がると、「思っていたより増える」「これ一本でもいいのでは」と感じてしまうことがあります。
しかし、SCHDはポートフォリオの主役になることを前提としたファンドではありません。
成長を担う資産とは役割が異なり、あくまで全体を支える存在です。
上がったからといって期待を過度に膨らませてしまうと、いずれ相場環境が変わったときに違和感が生まれやすくなります。
「利益の月」ではなく「安心感の月」として捉える
11月のような月は、売るかどうかを判断する月というよりも、安心感を確かめる月と捉える方が、このファンドには合っています。
下落局面で支えになるか。
横ばいでも持ち続けられるか。
上がったときに欲が出すぎないか。
分配金という静かなリターン
SCHDの価値は、基準価額の動きだけでは測れません。
定期的に支払われる分配金も、このファンドの大切な役割の一つです。
値動きが小さくても、配当という形でリターンを実感できる。
この「静かなリターン」があることで、相場に振り回されにくくなります。
まとめ|上がった月ほど、立ち位置を確認する
2025年11月は、SBI SCHDにとって数字上は良い月でした。
ただし、このファンドの価値は、上がったかどうかだけでは語れません。
下がった月にどう感じるか。
横ばいの期間に持ち続けられるか。
そして、上がった月に期待しすぎず、冷静でいられるか。
そうした視点で付き合うことで、SCHDはポートフォリオの中で長く機能し続けてくれます。
上がった月だからこそ、「このファンドは何を期待する存在なのか」をあらためて確認する。
それが、SCHDと上手に付き合うための姿勢なのだと思います。


