今さら人に聞けない投資用語！『複利』ってなに？

はじめに

投資の世界でよく耳にする言葉のひとつに「複利」があります。
「複利は投資家の最大の味方」「雪だるま式に増える」など、複利のすごさは多くの専門家が語っていますが、実際にどんな仕組みなのか、なぜそんなに注目されるのかを正しく理解している人は意外と少ないかもしれません。

今回は、「複利とは何か」を基礎からわかりやすく解説し、その効果や活かし方について紹介します。初心者の方でも安心して読める内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

複利とは「利息が利息を生む」仕組み

単利との違い

まず、複利を理解するうえで大切なのが「単利」との比較です。

• 単利：元本に対してのみ利息がつく
• 複利：元本＋これまでの利息に対して利息がつく

つまり、複利では利息にも利息がつくため、時間が経つほど増え方が加速します。

たとえば…

元本100万円を年利5％で運用したとしましょう。

• 単利の場合
  毎年5万円ずつ増えて、10年後は100万円＋（5万円×10年）＝150万円になります。
• 複利の場合
  1年目は5万円、2年目は105万円の5％＝5.25万円、3年目は110.25万円の5％＝約5.51万円…と増え続け、
  10年後には約162.9万円になります。

この12.9万円の差こそが、複利の力です。

時間が武器になるのが「複利」

複利の最大の特徴は、時間が経つほど加速度的に資産が増えるという点です。
逆にいうと、「短期間では大きな違いは出にくい」という特徴もあります。

長期間にわたって資産形成を目指す、たとえばiDeCoやNISAなどの制度と非常に相性がよく、若いうちから始めるほど効果が大きいのです。

「72の法則」でざっくり将来を見積もる

「複利効果で資産が何年で2倍になるか？」をおおまかに計算できる便利な法則があります。それが「72の法則」です。

使い方は簡単

72 ÷ 金利（年利％） ＝ お金が2倍になるまでの年数

• 年利6％なら… 72 ÷ 6 ＝ 12年で2倍
• 年利3％なら… 72 ÷ 3 ＝ 24年で2倍
• 年利8％なら… 72 ÷ 8 ＝ 9年で2倍

ざっくりですが、どのくらいのスピードで資産が増えるのかを直感的に把握できる便利な目安です。

実際の投資にどう活かせばいい？

複利の恩恵を最大限に受けるには、以下の3つが重要です。

1. 早く始める

複利は時間が経つほど効果が増すため、できるだけ若いうちから始めることが重要です。仮に30歳から積み立てを始める人と、40歳から始める人では、10年分の差が数百万円にもなります。

2. 再投資する

複利を成立させるには、「利息（または配当金）を使わずに再投資すること」が前提です。
高配当株や分配型投資信託でも、再投資型を選ぶか、配当金を使わず積み立てに回すことがカギになります。

3. 長期で続ける

複利は「すぐには効かないけど、長く続けるほど大きな差になる」仕組みです。数年では大きな差がつかないので、焦らずコツコツ積み上げる姿勢が求められます。

複利の落とし穴？リターンだけでなくリスクも複利で効いてくる

実は、複利は「良いことばかり」ではありません。

損失が出た場合も複利でダメージが拡大します。たとえば年5％の下落が毎年続くと、単に25％の損失ではなく、元本がどんどん減っていく形になるのです。

そのため、リスク管理（資産配分や分散投資）をしっかり行い、できるだけマイナスにならないような運用設計も大切になります。よく分散されたインデックスファンドを購入することで、そのリスクを抑えることができます。

まとめ：複利は「時間」と「再投資」で力を発揮する

「複利」は、投資の基本中の基本ですが、その効果を実感するには「時間」「再投資」「継続」が欠かせません。
逆に言えば、短期の成果を焦らず、地道に続けられる人が勝てる仕組みだともいえます。

初心者の方も、まずは「複利の力」を信じて少額から始めてみてください。
きっと将来、あなたの資産形成にとって強力な味方になってくれるはずです。

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当ブログ管理人

サラリーマン

2017年にドルコスト平均法を知り、投資に興味を持つ。2018年の旧つみたてNISA開始と同時に資産運用を開始。老後資金2000万円を目指しコツコツと積立投資中。ブログでは、ナビゲーターとして登場する「ゴリラ先生」を通して、初心者の方にもわかりやすく資産運用を伝えています。先生の口調はやさしいですが、中の人はけっこうガチめに積立派です。