今さら人に聞けない投資用語!『浮動株』ってなに?

はじめに
株式投資をしていると、「浮動株(ふどうかぶ)」という言葉を目にすることがあります。
でも、「なんとなく知っているけど、説明しろと言われると難しい…」という人も多いのではないでしょうか?
✅ 浮動株とは何か?
✅ なぜ浮動株の割合が重要なのか?
✅ 投資をする上でどんな影響があるのか?
今回は、投資初心者でもわかりやすいように浮動株の基本と、その投資への影響を解説します!
1. 浮動株とは?
🔹 浮動株の定義
市場で流通している、投資家が自由に売買できる株式のこと。
会社の創業者や大株主が長期間保有している株(固定株)とは異なり、流動性が高く、頻繁に取引される株式です。
✅ 浮動株の例
✔ 個人投資家が持っている株(売り買いが頻繁に発生する)
✔ 短期トレーダーやファンドが保有する株(市場で取引される可能性が高い)
2. 浮動株と固定株の違い
浮動株 | 固定株 | |
---|---|---|
特徴 | 市場で流通している | 長期保有され、売買が少ない |
保有者 | 一般投資家・機関投資家 | 創業者・大株主・役員 |
流動性 | 高い(売買が活発) | 低い(売られることが少ない) |
影響 | 株価が動きやすい | 株価の安定性に寄与 |
固定株が多い企業ほど、株価が安定しやすく、浮動株が多い企業ほど、株価が変動しやすい傾向があります。
3. 浮動株の割合がなぜ重要なのか?
浮動株の割合(市場に流通している株の比率)は、株価の動きや投資判断に大きな影響を与えます。
① 株価の変動に影響する
浮動株の割合が多い企業は、売買が活発になるため、株価が大きく動きやすいです。
逆に、浮動株が少ない企業は、大口の売り買いがあまりないため、株価の変動が比較的落ち着きます。
📌 例:浮動株が多い企業
- 短期トレード向き
- 好材料・悪材料があると株価が大きく動く
- 人気銘柄は浮動株が多い傾向
📌 例:浮動株が少ない企業
- 長期投資向き
- 安定した値動き
- 大株主ががっちり保有している銘柄
② 株式指数への影響
浮動株の割合は、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)の計算にも関わる重要な要素です。
例えば、TOPIXでは浮動株の多い銘柄ほど、指数への影響が大きくなる仕組みになっています。
📌 TOPIXの計算方式
指数の算出には、浮動株ベースの時価総額が使われるため、
✅ 浮動株の割合が大きい企業ほど、TOPIXの動きに影響を与えやすい
③ 大口投資家の売買に影響を受けやすい
浮動株が少ない企業では、大口投資家(ファンドなど)が一度に大量に売却すると、株価が急落しやすくなる傾向があります。
逆に、浮動株が多い企業では、一部の大口投資家が売買しても、株価への影響が小さいことが多いです。

4. 浮動株の割合をどう見る?投資の判断基準
浮動株の割合は、投資判断の参考になる指標です。
一般的には、以下のような基準で考えられます。
浮動株比率 | 投資判断のポイント |
---|---|
80%以上 | 売買が活発。短期トレード向き。株価の変動が大きい。 |
50~80% | 一般的な上場企業の水準。適度な流動性があり、長期投資も可能。 |
50%以下 | 大株主の影響が大きい。株価が安定しやすい。長期投資向き。 |
5. まとめ
✅ 浮動株とは、一般投資家や機関投資家が市場で売買できる株式のこと
✅ 浮動株が多い企業は、株価が大きく動きやすい
✅ 浮動株が少ない企業は、安定した値動きをしやすい
✅ 株式指数(TOPIXなど)にも影響を与える重要な要素
✅ 投資のスタイルに応じて、浮動株の割合をチェックするとよい
浮動株の割合は、普段あまり意識されないかもしれませんが、株価の動きや投資のリスク管理を考える上で重要な指標です。
今後の銘柄選びの際に、ぜひ「浮動株」の概念も意識してみてください!