今さら人に聞けない投資用語!『iDeCo』ってなに?

はじめに
「名前は聞いたことあるけど、いまいちよく分からない」
「お得って言われるけど、本当に使うべき?」
そんな疑問を持たれやすい制度が、iDeCo(イデコ)=個人型確定拠出年金です。
この記事では、iDeCoの仕組みからメリット・注意点まで、初心者向けにやさしく解説していきます。
iDeCoとは?かんたんに言うと…
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、自分でお金を積み立てて、60歳以降に年金として受け取る仕組みです。
国が用意した制度で、「老後資金の準備」を後押しする目的でつくられています。
最大の特徴は、“節税メリットがとても大きい”こと!
iDeCoの3つの節税メリット
iDeCoの魅力は、「税金がとにかく安くなること」です。主に以下の3点で節税効果があります。
① 積立時:掛金が全額所得控除!
毎月の掛金は、そのまま所得控除の対象になります。
たとえば:
- 年収400万円の会社員が月2万円を積立
→ 年間24万円が控除対象 → 年間約48,000円の節税に!
② 運用時:利益が非課税!
通常、投資信託などの運用益には約20%の税金がかかりますが、
iDeCoの口座内では、利益に税金がかかりません。
これはNISAと同じく「非課税運用」のメリットです。
③ 受取時:退職所得控除・公的年金控除が使える!
60歳以降にお金を受け取るときも、一定額まで税制優遇があります。
受け取り方(年金形式 or 一時金形式)に応じて控除が使えるため、実質的にかなり有利です。

iDeCoで選べる商品は?
iDeCo口座では、金融機関ごとに用意された投資信託や定期預金などから選びます。
特に人気なのは「インデックスファンド(低コストで世界に分散投資)」です。
例:
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- SBI・全米株式インデックス・ファンド など
※商品選びは重要なので、信託報酬が安く長期運用に向いたものを選びましょう。
iDeCoの注意点
いくらお得でも、デメリットや注意点も理解しておくことが大切です。
① 原則60歳まで引き出せない!
iDeCoは“年金”として設計されているため、積み立てたお金は60歳まで原則引き出せません。
→「途中で使うかも」というお金は入れないこと!
② 手数料がかかる
iDeCoには、以下のような手数料がかかります。
- 加入時手数料:約2,829円(初回のみ)
- 口座管理手数料:月171〜500円程度(金融機関による)
運用額が少ないうちは、「節税額 < 手数料」になることもあるので注意。
③ 投資商品の選び方しだいで元本割れの可能性も
元本保証の定期預金だけでは増えませんし、
リスクの高い商品ばかり選ぶと元本割れのリスクも出てきます。
→「長期でコツコツ」を意識するのがコツです。
加入できる人と掛金の上限
加入資格:
- 日本国内に住む20歳以上60歳未満の人(国民年金に加入している人)
掛金の上限(月額)は職業によって異なります:
職業区分 | 月額上限 |
---|---|
自営業(第1号) | 68,000円 |
会社員(企業年金なし) | 23,000円 |
会社員(企業型DCあり) | 20,000円など(会社ごと) |
公務員 | 12,000円 |
専業主婦(主夫) | 23,000円 |
まとめ|「使う目的」が明確なら、iDeCoは超お得
iDeCoは、「老後のために長期で資産を育てたい」人にとって、
税制面でも非常に優れた制度です。
ただし、「60歳まで引き出せない」ことが最大の注意点。
生活防衛資金は別に確保したうえで、“使わないお金でこっそり育てる”という感覚で活用するのがポイントです。