今さら人に聞けない投資用語!『為替』ってなに?

はじめに
「為替相場が動いた」「円安ドル高」…ニュースでよく聞くこの言葉。
でも「為替」って、そもそも何のこと?「外貨」や「FX」との違いもよく分からない…。
そんなあなたのために、この記事では基本の“キ”からわかりやすく解説していきます。
為替って、どんな意味?
もともと「為替(かわせ)」とは、「現金を使わずにお金をやり取りする仕組み」を指す言葉でした。
昔は、たとえば江戸から大阪へお金を運ぶ代わりに、手形や送金状でやり取りしていたんです。
現代では、主に通貨の交換(例:円⇔ドル)を指して使われています。
とくに「外国為替(外為)」という意味で使われることが多いです。
為替レートとは?
為替レート(為替相場)とは、異なる通貨の交換比率のことです。
たとえば…
- 1ドル=150円 → ドル高・円安
- 1ドル=110円 → ドル安・円高
この数字が変動することで、海外旅行・輸出入・投資に大きな影響が出てきます。
為替が動く理由とは?
為替レートは毎日変動します。その主な理由は次のようなものです:
- 各国の金利差
- 経済成長率・景気動向
- 政治の安定性や地政学リスク
- 中央銀行の政策(例:日銀やFRB)
たとえば日本が低金利で、アメリカが高金利なら、円を売ってドルを買う人が増える → 円安ドル高になります。
投資における「為替リスク」とは?
外貨建ての投資(米国株、外国債券、海外ETF、海外を主な投資先にしている投資信託など)では、為替レートの変動によって損益が変わるリスクが発生します。
たとえば…
- あなたが1ドル=130円のときに、米国株を100ドル分購入 → 日本円で13,000円
- その株が値動きしなかったとしても、1ドル=120円になると → 12,000円に目減り
つまり、投資先の値動きとは関係なく、為替だけで損益が出ることもあるのです。
為替ヘッジってなに?
「為替リスクが気になる…」という方向けに、「為替ヘッジあり」の商品があります。
為替ヘッジとは、為替の変動による損益を抑える仕組みのことです。
ただし、これには“ヘッジコスト”という手数料のような負担がかかる場合があります。
- 金利差が大きい国とのヘッジでは、高コスト
- 為替ヘッジなしなら、為替リスクはそのまま
実生活と投資のどちらにも関係する「為替」
為替は投資だけでなく、日常生活にも影響します。
- 海外旅行 → 円安だと割高に
- 輸入品(ガソリン・食品) → 為替で物価が変動
- 給料や資産が外貨である企業 → 為替で業績変動
たとえば、「ドル建て」で業績を上げる商社やトヨタのような輸出企業にとって、円安は追い風になります。
おわりに
為替は、世界の経済や政治の動きを反映する“鏡”のような存在です。
投資をする人にとって、為替リスクとどう付き合うかはとても大切な視点。
まずは「円が動くと、何が変わるのか?」という視点で、日常や投資を見てみましょう。
ニュースが一気に読みやすくなるはずです。