投資用語
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今さら人に聞けない投資用語『逆イールド』ってなに?

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はじめに

「逆イールド」という言葉をニュースで耳にしたことはありませんか?特に経済の悪化が懸念されるタイミングで注目されるこの言葉。投資初心者には少し難しそうな用語ですが、基本を押さえれば誰でも理解できます。

この記事では、逆イールドの概要やその背景、なぜ重要視されるのか、そして株価や債券、不動産市場にどのような影響を与えるかを初心者向けに解説。さらに、過去の事例を詳しく掘り下げ、数字でその重要性をお伝えします。


逆イールドとは?

逆イールドとは、短期金利が長期金利を上回る現象を指します。通常、長期金利は短期金利よりも高くなるのが一般的ですが、逆イールドが発生するとその関係が逆転します。

例:

  • 通常:10年債の金利(長期金利)> 2年債の金利(短期金利)
  • 逆イールド:10年債の金利< 2年債の金利

逆イールドが発生すると、景気後退のサインとされ、特に投資家や市場関係者から注目されます


過去の事例を振り返る

逆イールドはこれまでにも経済の重要な転換点で発生してきました。以下では、具体的な数字や市場の状況を詳しく見ていきます。

2000年:ITバブル崩壊前

逆イールド発生の背景

  • 1998年~2000年:ITバブルの最盛期。新興企業の株価が急騰し、投資家心理が過熱していました。
  • FRB(米国連邦準備制度理事会)は景気過熱を抑えるため、1999年から政策金利を4.75%→6.5%に引き上げました。
  • 一方で、長期国債(10年債)への需要が高まり、長期金利が6%以下に低下。結果として逆イールドが発生。

景気後退の影響

  • 逆イールド発生から約1年後、2001年にリセッション(景気後退)が発生
  • NASDAQ指数(主にIT関連株を含む):2000年3月に5,048ポイントを記録後、2002年までに1,114ポイント(約78%下落

2008年:リーマンショック前

逆イールド発生の背景

  • 2005年~2007年:住宅バブルの影響で、不動産価格が急騰。サブプライムローン(低所得者向け住宅ローン)が多く組まれていました。
  • FRBはインフレ抑制のため、2004年から政策金利を1.25%→5.25%に引き上げ。
  • 長期国債(10年債)の利回りは低下し、2006年に逆イールドが発生。

景気後退の影響

  • 逆イールド発生後の2008年にリーマンショックが勃発
  • 米国株式市場(S&P500指数)は2007年10月の1,565ポイントから2009年3月には676ポイント(約57%下落

2020年:コロナショック前

逆イールド発生の背景

  • 2019年:米中貿易摩擦や世界経済の減速懸念により、FRBは利下げを開始。一方で投資家は長期国債を購入し、10年債の利回りが急低下。
  • 2019年8月:2年債の利回りが10年債の利回りを上回り、逆イールドが発生。

景気後退の影響

  • コロナショックが重なり、2020年に世界的な景気後退が発生。
  • 米国株式市場(S&P500指数)は2020年2月の3,386ポイントから2020年3月には2,237ポイント(約34%下落
  • ただし、中央銀行の大規模な金融緩和により、その後株価は急回復

逆イールドが示すもの

逆イールドは、景気後退の予兆として重要視されています。特に、過去のケースでは逆イールドが発生してから1~2年以内にリセッションが起こることが多いです。

  • 逆イールドが発生した場合、投資家は短期的な利益ではなく、リスク管理に注力する必要があります。

株価、債券、不動産市場への影響

市場逆イールドの影響
株価・景気後退が懸念されるため、株価が下落しやすい
・特に景気敏感株や成長株が影響を受けやすい。
債券市場・短期金利の上昇で、既存の債券価格が下落
・一方で長期国債は買われるため、長期金利が低下する傾向。
不動産市場・住宅ローン金利が上昇し、不動産購入意欲が減少。価格が下落する可能性あり。

投資家が注意すべきポイント

景気後退に備える

逆イールドが発生した際は、リスク資産の比率を減らし、安全資産(定期預金や債券)へのシフトを検討することが大切です。

長期視点を持つ

短期的には市場が不安定になることが多いですが、逆イールド後に景気が回復する局面での投資チャンスを逃さないようにしましょう


まとめ

逆イールドは、短期金利が長期金利を上回る異常な現象であり、景気後退のシグナルとして注目されます。過去の事例からも、逆イールド発生後には経済が厳しい局面に入る可能性が高いことが示されています。

この記事のポイント:

  • 逆イールドは短期金利が長期金利を上回る現象で、景気後退のサイン。
  • 具体的な事例として、2000年のITバブル崩壊、2008年のリーマンショック、2020年のコロナショックがある。
  • 投資家は逆イールドが発生した際にリスク管理を徹底し、冷静な投資判断を行うことが重要。

過去のデータを学びつつ、今後の投資に役立ててください!

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当ブログ管理人
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サラリーマン
2017年にドルコスト平均法を知り、投資に興味を持つ。2018年の旧つみたてNISA開始と同時に資産運用を開始。老後資金2000万円を目指しコツコツと積立投資中。
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