ゴリラ先生のやさしい投資教室│第15回 「もし暴落したらどうしよう?」その不安、15年のデータが答えてくれる!

スーツとメガネがトレードマークの、頼れるお金のナビゲーター。
知識は豊富だけど説明はやさしく、質問には真剣に向き合ってくれる。
今日もハルトとミナミの“なぜ?”に、穏やかに答えてくれる先生。

YouTubeで見たFIRE動画に憧れて、投資に興味を持った13歳。
テンバガーや仮想通貨にすぐ飛びつく、元気でちょっとビビりなタイプ。
まだ投資は未経験で、ミナミやゴリラ先生に教わりながら勉強中。

SNSで投資を知り、「お金の勉強って大事かも」と思い始めた13歳。
慎重派で、定期預金や貯蓄型保険に安心感を覚えるタイプ。
ハルトの勢いに振り回されつつも、一緒に少しずつ学んでいる。

はじめに:不安になるのは当たり前?

ねぇミナミ、最近さ、ちょっと考えちゃったんだ。

どうしたの?投資のこと?

うん。ボクたち積立投資をコツコツ続けてるけど、もし将来、使うときに暴落してたら…って思うと、ちょっとこわくなってさ。

あ、それわかる…。私も“積立ててるのに、いざ必要なときに損してたらどうしよう”って考えたことあるよ。

ふむふむ、それはとても良い不安です。投資に真剣に向き合っている証拠ですね。では今日は、S&P500というアメリカの株価指数のデータをもとに、長期投資の“安心材料”を見てみましょう。
データで見る「長く持てば安心」の実績

S&P500の過去の運用実績を見ると──
- 『1年間保有した場合、約77%の確率でプラス』
- 『5年保有なら88%、10年なら94%がプラス』
- 『そして──15年間保有したケースでは、なんと“マイナスになったことが一度もありません”』

ま…負けなし!?すごすぎるよ!

長く持てば持つほど、損するリスクが減るってことなんだね!

そのとおり。1950年から2020年の70年間で、どの15年間を見ても、年平均リターンは最低でも+4%以上。一番良かった15年間では、年平均リターンが約18%にも達しています。
暴落はある、でも回復もある

でも、過去にすごい暴落もありましたよね?リーマンショックとか…

その通り。たとえば、2008年のリーマンショックでは、S&P500は1年間で−37%の暴落でした。たった1年で3分の1以上も下がったんです。

うわ、それ聞くとやっぱり怖いな…

でも、その後どうなったと思いますか?たった5年で完全回復し、その後はさらに上昇しました。15年間積み立てていた人は、しっかりと利益を得られていたんです。
つみたて投資の威力とは?

じゃあ、暴落する前にまとめて買うと大変だけど、分けて積み立ててれば…?

そう。そこで重要なのが「つみたて投資」、つまりドルコスト平均法です。

ボクたち、毎月1,000円ずつ積立してるけど、それってちゃんと効果あるの?

もちろん。たとえば、毎月1,000円を15年続けると、元本は18万円。これを年7%のリターンで運用すると、最終的には約32万円に増える計算です。

倍近くになるってすごい…。しかも、下がった時期も含めて、結果的に平均化されるんだね。
急にお金が必要なときの対策は?

でも、どうしてもお金が必要になったら?

そのために、投資とは別に、生活防衛資金を現金で用意しておくことが大切です。

なるほど、使う予定のお金と、育てるためのお金は分けるってことですね!

そのとおりです。大切に育ててきた資産を暴落しているタイミングで売らざるを得ない、ということになると非常にもったいない。おふたりはまだ学生ですが、社会人になったらしっかりと生活防衛資金を確保するようにしましょう。
ゴリラ先生のまとめ

投資で不安になるのは当然です。ですが、S&P500の過去データが教えてくれるのは、“時間を味方につけること”の大切さです。
暴落は怖い。でも、“コツコツ積立てて15年間続ければ、負けなし”という実績があるのです。
だからこそ、焦らず・慌てず・やめずに、続けていくことが一番の近道になります。

よーし、未来の自分に“バナナの山”…じゃなくて“お金の山”をプレゼントするつもりで続けるぞ!

私も、コツコツ積立を大事にして、安心できるお金の木を育てていきたいな。