ゴリラ先生のやさしい投資教室│第8回 新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」ってなに?

はじめに

ゴリラ先生〜!ぼくたち、NISAについて勉強しようと思って、この記事読んでみたんだよ。でも、正直…ちょっと難しかった!

そうそう。「つみたて投資枠」と「成長投資枠」って何が違うの?って読んでも、なんだかスッキリしなくて。

あと、「1800万円まで非課税」って書いてあったけど、どういう意味かよくわからなかった…。

ふむふむ、それはいい勉強ですね。記事を読んで「わからない」と思うことは、学びのチャンスです。
それじゃあ今日は、その記事の内容を、まだNISAを使えないおふたりの予習として、やさしく解説していきましょう。
① つみたて投資枠と成長投資枠の違い

つみたて投資枠は、コツコツ積み立てていくための枠。
成長投資枠は、まとめてドンと買うための枠です。
たとえば──
- つみたて投資枠:学校の給食みたいに、決まった量を毎日もらう。使えるのはインデックスファンドなど、国が「ちゃんとした商品」と認めたものだけ。
- 成長投資枠:こちらは昼食代金をもらって、自分で好きなものを買えるというイメージです。自分の好物を食べられる反面、栄養が偏ってしまうことも。

栄養バランスの整っている給食を、毎日決まった分だけ食べたほうが、健康にいい、みたいな感じですか?

そのとおりです!
将来困らないためにも、まずはつみたて投資枠で資産の健康な身体作りを目指しましょう。
② 年間の投資上限と生涯の上限

年間で使える金額は「つみたて投資枠が120万円」「成長投資枠が240万円」、合わせて最大360万円です。
そして生涯では、最大で1,800万円まで投資できます。
ただし、成長投資枠には上限があって、1,200万円までですよ。

じゃあ、たとえば毎年360万円ずつ使っていくと、5年で生涯の枠が埋まるんだね?

そのとおりです!
でも、無理に全部使い切る必要はありません。自分のペースでOKですよ。
③ 売ったら枠が戻るの?

ねえゴリラ先生、新NISAってさ、たとえば成長投資枠で240万円分の株を買って、それを途中で売っちゃったら……そのぶんの枠って、また使えるようになるの?

前のNISAは枠が「戻らない」って聞いたけど、新しい制度は違うんですか?

ふたりとも、よく調べていますね。
実はそれ、新NISAと旧NISAの大きな違いのひとつなんです。
新NISAでは、売却した分の年間投資枠は、翌年に復活します!
たとえば──
- 1年目に、成長投資枠で 240万円分のETF を買った
- 同じ年に、それを売って 現金に戻した
- → この年の枠は使い切り。売ってもその年は枠は戻らない
でも、
- 翌年になると、その 売却分(240万円分)の年間枠がもう一度使えるんですよ

へぇ〜、ちゃんと「使い直せる」んですね!親切!

じゃあ、毎年買って売って……ってやれば、枠をムダにしないってこと?

少し難しいので詳しくはまたの機会にお話ししますが、基本的には買って売ってを繰り返すのは非推奨です。
そうですね、例えるなら植えた苗木を1年ごとに植えなおすイメージでしょうか。せっかく土になじんで成長が加速する、というタイミングで別の土に移し替えたら、またその土になじむところから始めないといけません。同じ土壌で育ててこそ、しっかりと根が張って大木に育つのです。

コツコツ貯めていても、貯金箱をすぐに壊しちゃったらお金が貯まらないですもんね。
④ 無期限で保有できるってどういうこと?

「非課税期間が無期限」って書いてあったけど、それってすごいの?

とってもすごいです。
以前のNISAは「最長20年で終了」でしたが、新NISAは売るまでずーっと非課税なんです。
雪だるまみたいに、転がして大きくする時間が無限にあるって考えると…お金も育ちやすいと思いませんか?
⑤ 成長投資枠は、どう使うべき?

成長投資枠は後回しでいいんですか?

将来、使う目的によって変わりますが、最初はつみたて投資枠から始めるのが安心です。インデックスファンドなど、初心者向けの商品が選ばれているからです。慣れてきたら、成長投資枠でETFや個別株にも挑戦していくといいでしょう。
まずはつみたて投資枠でしっかりと土台を作り、その後に成長投資枠を使うのがオススメです。
⑥ まとめ
枠の種類 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
---|---|---|
年間上限 | 120万円 | 240万円 |
対象商品 | インデックスファンドなど | 個別株・ETFなどもOK |
難しさ | やさしい(国が厳選) | ちょっとむずかしい |
おすすめ対象 | 投資初心者 | 投資に慣れてきた人向け |
おわりに

NISAは将来の資産形成にとても役立ちます。
今のうちにしっかり「予習」しておけば、大人になったときに迷いませんよ!

ぼく、18歳になったら絶対使うよ!

わたしも今のうちから準備しておこうっと!