今さら人に聞けない投資用語!『定量評価』『定性評価』ってなに?
はじめに
投資の勉強をしていると、
「この銘柄は定量的に割安だ」
「定性面では評価が高い」
といった言葉を見かけることがあります。
なんとなく意味は分かるけれど、
いざ説明しようとすると言葉に詰まってしまう。
そんな人も多いのではないでしょうか。
この記事では、
定量評価と定性評価という2つの考え方を、
初心者でも無理なく理解できるように整理します。
定量評価とは?
定量評価とは、
数字で測れる情報を使って行う評価のことです。
売上高、利益、配当金、PER、PBRなど、
誰が見ても同じ数字を確認できる指標を使って、
企業や投資対象を評価します。
数字は客観的で、
感情に左右されにくいという強みがあります。
定量評価を重視した投資家
この定量評価を重視した投資家として知られているのが、
ベンジャミン・グレアムです。
グレアムは「バリュー投資の父」と呼ばれ、
PERやPBRといった指標を使いながら、
企業の本質的価値よりも十分に安い価格で買う
という投資スタイルを確立しました。
ここでは、
企業の将来を完璧に予測するよりも、
「数字の上で無理がないか」を重視します。
定量評価のメリットと注意点
定量評価は、
冷静で再現性のある判断を助けてくれます。
一方で、
数字はあくまで「過去から現在まで」の結果です。
なぜその数字になっているのか、
これからも続くのか、
といった部分までは直接教えてくれません。
そこで登場するのが、
次に紹介する定性評価です。
定性評価とは?
定性評価とは、
数字では表しにくい要素を考慮する評価のことです。
企業のビジネスモデル、
競争優位性、
経営陣の考え方、
業界での立ち位置などが、
定性評価の対象になります。
定性評価を重視した投資家
定性評価を重視する投資家としてよく名前が挙がるのが、
ウォーレン・バフェットです。
バフェットは若い頃、
ベンジャミン・グレアムから直接投資を学びました。
つまり、彼の投資の出発点は、
定量評価にしっかりと基づいたバリュー投資です。
しかしその後、
バフェットは考え方を発展させます。
「素晴らしい企業を適正な価格で買うほうが、
平凡な企業を安く買うよりも良い」
定量評価と定性評価は「対立」ではない
ここで大切なのは、
定量評価と定性評価が
どちらか一方を選ぶものではない、という点です。
グレアムの定量評価は、
投資判断の安全装置のような役割を果たします。
一方で、バフェットの定性評価は、
その企業と長く付き合えるかを考えるための視点です。
投資でありがちな失敗パターン
定量評価だけに頼ると、
数字は良いのに、
なぜか将来が想像できない企業を選んでしまうことがあります。
逆に、
定性評価だけに頼ると、
「好きだから」「期待しているから」
といった理由で判断してしまい、
冷静さを失うこともあります。
長期投資では、どう考えればいい?
長期投資では、
まず定量評価で
「無理な数字になっていないか」を確認し、
そのうえで定性評価を通して
「この企業は続きそうか」を考える。
この順番が、
多くの人にとって無理のない考え方です。
まとめ
定量評価と定性評価は、
どちらが正しいかを競うものではありません。
- 定量評価は、数字で冷静に考えるための土台
- 定性評価は、数字の裏側を理解するための視点
ベンジャミン・グレアムからウォーレン・バフェットへと続く流れは、
投資が「数字の計算」から
考える力を育てる営みへと広がってきた歴史でもあります。
焦らず、比べすぎず、
自分のペースで考える。
そのための言葉として、
定量評価と定性評価を知っておくと、
投資との距離感が少しやさしくなるはずです。


