今さら人に聞けない投資用語!『特定口座』 『一般口座』ってなに?

はじめに
投資を始めようと証券口座を開設しようとしたとき、
「特定口座にしますか?一般口座にしますか?」という選択肢に戸惑ったことはありませんか?
- 名前からしてややこしい…
- 違いがわからない…
- 適当に選んでいいの?
――実はこの口座の違い、税金や確定申告に大きく関係してくる重要なポイントなんです。
この記事では、
- 特定口座・一般口座とは何か?
- どちらを選べばいいのか?
- 源泉徴収あり/なしの違いとは?
- 新NISAとの関係は?
など、初心者でもすっきり理解できるよう、丁寧に解説します。
「特定口座」「一般口座」って何のこと?
これは、証券会社で株式や投資信託を売買したときの「税金の扱い方」に関わる口座の種類です。
株や投資信託で利益(譲渡益や配当)を得ると、通常は約20.315%の税金がかかります。
この税金を「誰がどうやって計算して納めるのか?」によって、口座の種類が変わるのです。
3つの口座タイプを比較!
種類 | 計算・申告 | 税金の納付 | 向いている人 |
---|---|---|---|
特定口座(源泉徴収あり) | 証券会社がやってくれる | 自動的に引かれる | 初心者・確定申告したくない人 |
特定口座(源泉徴収なし) | 証券会社が損益を計算 | 自分で確定申告が必要 | 損益通算や還付を狙う人 |
一般口座 | 自分で記録・計算 | 自分で確定申告が必要 | 上級者・税理士がいる人向け |
特定口座の特徴
特定口座は、証券会社が年間の売買損益を自動で計算してくれる便利な口座です。
さらに「源泉徴収あり」にすると、利益が出た時点で税金が自動的に引かれ、基本的には確定申告が不要になります。
✅ こんな人におすすめ
- サラリーマンなど本業で確定申告が不要な人
- 投資初心者
- 税金計算が面倒な人
【補足】源泉徴収あり/なしの違いとは?
タイプ | 何が違う? | どんな人向き? |
---|---|---|
源泉徴収あり | 利益が出たらその場で自動的に税金が引かれる | 税申告したくない人 |
源泉徴収なし | 計算はしてくれるが、税金は自分で申告 | 他口座と損益通算したい人、年末に損益調整する人 |
一般口座の特徴
一般口座では、損益の計算をすべて自分で行う必要があります。
年間取引報告書も出ませんし、売却ごとの取得価格や手数料などを記録しておく必要があります。
そのため、申告ミスや計算ミスのリスクもあり、現在ではほとんど使われていません。
✅ 使うメリットは?
- 古い株式や相続した株など、証券会社が取得価格を把握していないケース
- 税理士に一括で任せる人
NISA口座との違いは?
「NISA」と「特定口座・一般口座」は、税制の仕組みがまったく違います。
比較項目 | NISA | 特定・一般口座 |
---|---|---|
税金 | 非課税(上限あり) | 課税対象(20.315%) |
対象 | 利益・配当が非課税 | 利益・配当すべて課税 |
対応口座 | 専用口座(NISA口座) | 任意で選択 |
つまり、NISA口座を開設したとしても、非課税枠を超えた取引や、NISA対象外の銘柄を取引する際には、特定口座・一般口座が必要になります。
よくあるQ&A
Q:確定申告しなくてもいいのはどれ?
A:特定口座(源泉徴収あり)です。
給与所得者(会社員)で副収入が20万円以下の場合、完全に確定申告不要になるケースも多いです。
Q:損した場合でも税金引かれるの?
A:いいえ。損失が出た場合は税金は引かれません。
ただし、「他の証券口座で利益が出てるけど、この口座では損してる」場合などは、「損益通算」するために確定申告が必要になります。
Q:途中で「源泉徴収あり/なし」は変更できる?
A:はい、できます。ただし変更の締切は年末近くに設定されているため、早めの確認がおすすめです。
結論:初心者は「特定口座(源泉徴収あり)」でOK!
✔ 面倒な税金計算がいらない
✔ 自動で税金が引かれるから安心
✔ 万が一確定申告が必要になった場合も「年間取引報告書」で手間が少ない
投資を始めたばかりの方は、まずは「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでおけば間違いありません。
まとめ
- 「特定口座」とは、税金計算を証券会社が代行してくれる仕組み
- 「源泉徴収あり」なら、確定申告不要で初心者向け
- 「一般口座」は計算・申告すべて自力で行う必要がある
- NISAとは別枠の口座区分なので、両方使うのが一般的
税金まわりの仕組みをきちんと理解することで、余計な手間や損を防ぐことができます。
これを機に、自分の証券口座の設定もぜひ一度見直してみてくださいね。