【2025年11月】SBI日本高配当株式ファンド月次レポート解説│高配当株の分散が効いた月、市場調整局面で見えた強み
はじめに
2025年11月の日本株市場は、少し難しい表情を見せた1か月でした。
日経平均株価は月間で下落し、これまで相場を牽引してきた半導体関連株や成長株には、利益確定売りが目立つ展開となりました。
一方で、SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)は、
こうした調整局面の中でも堅調なパフォーマンスを示しています。
今回の月次レポートは、
「高配当株ファンドはどんな局面で力を発揮するのか」
を考えるうえで、非常に示唆に富んだ内容です。
この記事では、11月の市場環境を整理しながら、
ファンドの動きと運用意図を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
11月の基準価額とパフォーマンスの概要
2025年11月末時点の基準価額は14,532円となり、
前月末から+700円と大きく上昇しました。
分配金込みのトータルリターンでは、
11月単月で+5.06%と、非常に堅調な成績となっています。
この数字だけを見ると、
「日本株全体が好調だったのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、実際の市場環境はやや異なっていました。
11月の日本株市場|指数ごとの明暗
11月の日本株市場では、指数ごとに動きが分かれました。
日経平均株価は月間で▲4%超の下落となり、
10月まで続いていた上昇に対する調整色が強まりました。
背景には、
- 半導体関連株の過熱感
- 米国金利動向への警戒
- 高値圏での利益確定売り
などがあり、特に値がさ株や成長株が売られやすい局面でした。
一方で、TOPIXは小幅ながらプラスで推移しており、
市場全体が一斉に崩れたわけではありません。
高配当株ファンドに追い風となった環境
SBI日本高配当株式ファンドは、
特定の成長テーマに偏らず、
配当利回りと業績の安定性を重視した分散投資を行っています。
そのため、
- 半導体・AI関連に集中していない
- 内需株や金融株、医薬品なども幅広く組み入れている
という特徴があります。
11月のように、
「これまで上がっていた銘柄が調整する局面」では、
こうした構成が結果的にプラスに働きました。
パフォーマンスに寄与した主な要因
11月のファンドの上昇には、
いくつかの要因が重なっています。
まず大きかったのは、
金融株の堅調な推移です。
日銀の金融政策を巡る思惑や、
国内インフレ率の高止まりを背景に、
銀行株を中心とした金融セクターは底堅く推移しました。
また、
医薬品や自動車関連など、
業績の安定性が評価されやすい銘柄も、
相場の下支え役となりました。
こうした複数のセクターが、
同時にファンドのパフォーマンスを支えた点は、
分散投資の強みが表れた部分と言えます。
調整を受けた銘柄と注意点
もちろん、すべての銘柄が順調だったわけではありません。
11月は、
- 好決算でも株価水準が高かった銘柄
- 短期間で大きく上昇していた銘柄
を中心に、利益確定売りが入りました。
これはファンド固有の問題というより、
相場全体の流れによる調整と見るのが自然です。
重要なのは、
こうした局面でもファンド全体としては大きく崩れず、
安定した運用が続いている点でしょう。
11月の売買動向|配当妙味を重視した調整
11月の運用では、
「配当妙味」と「業績の確かさ」を重視した
銘柄入れ替えが行われています。
具体的には、
- 増配や業績改善により、配当利回りが魅力的になった銘柄を追加
- 株価上昇によって配当利回りが低下した銘柄を一部売却
といった、比較的オーソドックスな調整です。
10月との違いは「市場の空気感」
ここで、簡単に10月との違いにも触れておきましょう。
10月は、
市場全体が上昇基調にあり、
成長株も高配当株も比較的追い風を受けやすい環境でした。
それに対して11月は、
- 相場の過熱感が意識され
- 銘柄選別が進み
- 分散の効いたポートフォリオが評価される
という、一段落ち着いた局面でした。
その中で高配当株ファンドがしっかりと結果を出した点は、
長期投資家にとって安心材料の一つになるでしょう。
今後の見通しとファンドのスタンス
運用会社は今後について、
引き続き以下の点を重視しています。
- 国内インフレ環境の継続
- 金融セクターへの注目
- 株価調整によって配当妙味が高まる銘柄の拾い上げ
特に、
株価が下がったことで利回りが上昇した銘柄に対しては、
慎重に投資機会を探る姿勢が示されています。
まとめ|11月は高配当株の役割が見えた月
2025年11月は、
- 市場が調整する中でも
- 高配当株の分散が機能し
- ファンドが堅調な成績を残した
という、非常に示唆に富んだ1か月でした。
この月次レポートは、
高配当株ファンドを
「短期で儲ける商品」ではなく、
相場の波をならす存在として捉える重要性を、
あらためて教えてくれます。
数字だけで一喜一憂せず、
こうした月の動きを積み重ねて見ることが、
長期投資では何より大切です。
焦らず、比べず、
自分のペースで、
高配当株との付き合い方を考えていきましょう。


