【2025年10月月次レポート】SBI・S・米国高配当株式ファンド(SBI SCHD)― 反発と守りの強さが光る、“落ち着いた1ヶ月”
はじめに
前回のレポートでもお伝えしたとおり、
今年9月は大きめの分配金(85円)の分配落ちによって、
基準価額が一時的に下振れしました。
しかし10月は、
その分配落ちを吸収するように基準価額が回復し、
このファンドらしい「落ち着いた動き」が戻ってきました。
SBI・S・米国高配当株式ファンド(以下、SBI SCHD)は、
“派手に上がるファンド”ではありません。
その代わり、
大きな崩れが少なく、手堅く積み上げていくタイプのファンドです。
10月のレポートからは、その特徴がより鮮明に見えてきました。
基準価額の推移 ― 9月の下落から素直に反発
10月末の基準価額は 9,700円(前月比 +178円)。
9月は分配落ちもあり基準価額がやや下がりましたが、
10月に入ってからは米国株市場の安定回復も寄与し、
ファンド全体が落ち着きを取り戻しました。
セクター構成 ― “守りの三本柱”が安定
SBI SCHDの特徴は、
エネルギー・生活必需品・ヘルスケアという
“守りの三本柱”が中心になっていることです。
10月もこの構成は大きく変わらず、むしろ安定感が増しました。
- エネルギー:19.44%
- 生活必需品:18.46%
- ヘルスケア:16.65%
特にヘルスケアは、9月より比率がやや上昇。
不況耐性が強く、景気に左右されにくいセクターが増えることで、
ファンド全体のブレ幅がさらに抑えられています。
組入銘柄の変化 ― ローテーションは“静かな微調整”
組入上位銘柄に大きな変化はありませんが、
わずかなローテーション(入れ替え)が確認できます。
10月のトップ銘柄は以下の通り。
- シスコシステムズ(IT) 4.45%
- アムジェン(ヘルスケア) 4.33%
- アッヴィ(ヘルスケア) 4.23%
ヘルスケアの存在感が相対的に高まり、
防御力の高いポートフォリオになっている印象です。
分配金 ― 年4回のうち1回が9月に集中
SBI SCHDの分配金は 年4回(3・6・9・12月)。
今年9月は85円と大きく、
設定来の累計は147円になりました。
分配落ちによる基準価額の一時的な下落は
心配し過ぎる必要はありません。
パフォーマンス ― 6カ月の回復が鮮明に
10月末時点の騰落率は以下の通り。
- 1カ月:+1.87%
- 3カ月:+3.38%
- 6カ月:+13.19%
ここ半年で見ると、
米国の景気環境の改善もあり、
着実に評価額が積み上がっています。
総評 ― “大きな波がないこと”が最大の魅力
10月のSBI SCHDは、全体として非常に落ち着いた動きでした。
- 分配落ち後の素直な反発
- 守りの強いセクター構成
- 静かなローテーション
- 長期投資向きの穏やかなパフォーマンス
この安定感こそ、
高配当株投資の本質であり、
SBI SCHDをコツコツ積み立てる価値そのもの
と言えるでしょう。
売買が騒がしくないファンドだからこそ、
投資家の心も落ち着きやすく、
続ける力を後押ししてくれます。
おわりに
長期投資は、
「何を買うか」よりも
「続けられる環境があるか」のほうが大切です。
SBI SCHDは、
その“続けやすさ”を支えてくれるファンドのひとつ。
焦らず、比べず、自分のペースで
コツコツと積み上げる人にとって、
今回の10月レポートは、
“そのまま続けて大丈夫”という静かな安心感を与える内容
だったように感じます。


