成長投資枠の危険な商品とは?初心者が陥りやすいミスを防ぐ方法

1. はじめに|新NISAの成長投資枠、実はハイリスク?
2024年からスタートした新NISA(少額投資非課税制度)は、投資初心者にとっても魅力的な制度です。
非課税で投資ができ、長期的な資産形成に最適な仕組みが整っています。
しかし、特に注意が必要なのが「成長投資枠」の存在です。
「NISAで買えるから大丈夫」と思って安易に投資をすると、
リスクが高い個別株や手数料の高いアクティブファンドを選んでしまい、大きな損失を被る可能性があります。
✔ 成長投資枠で買える商品は何があるのか?
✔ 過去のNISAや投資の事例を見ながらリスクを整理!
✔ 初心者はどの商品を選ぶべきか?
これらを解説しながら、新NISAを賢く活用する方法を紹介します。
2. 成長投資枠のリスクとは?
新NISAの成長投資枠では、以下の商品を購入できます。
✔ 個別株(日本株・米国株など)
✔ 投資信託(インデックスファンド・アクティブファンドなど)
✔ ETF(上場投資信託)
一見、選択肢が広がって魅力的ですが、リスクが高い商品も多く含まれているため注意が必要です。

① 個別株のリスク|初心者が陥りやすい失敗パターン
個別株は、成功すれば大きなリターンを得られますが、その分価格変動リスクも非常に大きいのが特徴です。
特に、初心者がやりがちな失敗として、以下のような事例があります。
【事例1】コロナ禍で人気化したハイテク株の暴落
2020年、コロナ禍で世界的な金融緩和が進み、ハイテク株が急騰しました。
多くの投資初心者が 「今後も成長するから!」 と、AmazonやMeta(旧Facebook)、Zoomなどに投資しました。
しかし、2022年に入ると金利上昇の影響で、ハイテク株は軒並み暴落。
Zoom株はピーク時から約80%下落し、多くの投資家が損失を抱えました。
→「成長するから大丈夫!」という思い込みが失敗の原因になりやすい。
【事例2】NISAで買った高配当株が大暴落!
2021年、高配当株投資が人気になり、多くの人がNISAで 「JT(日本たばこ産業)」 などの高配当銘柄を購入しました。
しかし、JTは業績悪化や増税リスクにより、株価が大きく下落。
✔ 2018年 → 約4,000円
✔ 2020年 → 約1,900円(半値以下!)
NISAで買っていた人は損切りもできず、大きな含み損を抱えてしまう結果に。
→ 「配当が高い=安全」ではない。成長投資枠では、こうした個別株リスクがあることを理解しよう。
② 手数料の高いアクティブファンドの罠
新NISAの成長投資枠では、アクティブファンド(運用会社が積極的に運用する投資信託) も購入できます。
しかし、初心者が何も考えずに選んでしまうと、長期的にリターンが伸びにくい要因になります。
【事例3】ひふみ投信の成績低迷
2008年のリーマン・ショック後、「ひふみ投信」というアクティブファンドが話題になりました。
当初は驚異的なパフォーマンスを上げ、多くの人が投資をしましたが…
✔ 2017年までは好調(日本株中心の投資で高成長)
✔ 2018年以降、成績が低迷(運用資産が膨らみ、成長株の発掘が難しくなる)
結果として、近年はインデックスファンド(S&P500や全世界株式)の方がリターンが高い状態が続いています。
→ 「運用成績が良いから」と過去の実績だけで判断すると失敗する。
3. つみたて投資枠の商品が初心者に向いている理由
投資初心者には、つみたて投資枠の商品を中心に選ぶことをおすすめします。
つみたて投資枠の商品は、以下の理由から長期投資に向いています。
✔ 金融庁が「長期投資向けの優良商品」として厳選
✔ 信託報酬が低く、余計な手数料がかからない
✔ インデックス投資が中心で、長期で安定したリターンを期待できる
例えば、S&P500や全世界株式に連動するファンドなら、
過去のデータを見ても 20年以上保有すればマイナスになったことがない という実績があります。
4. 成長投資枠を使うなら「つみたて投資枠の商品」を選ぶのがベスト
成長投資枠を活用する場合でも、つみたて投資枠で選べるような商品を中心にするのが賢明です。
✔ 成長投資枠でも低コストのインデックスファンドを選ぶ
✔ 個別株は「余裕資金」で少額投資にとどめる
✔ アクティブファンドは慎重に選び、手数料が高すぎるものは避ける
成長投資枠は「選択肢が広い」ため、安易に商品を選ぶと失敗するリスクがあります。
そのため、つみたて投資枠と同じ基準で、できるだけ 「長期投資に適した商品」 を選びましょう。
5. まとめ|新NISAの成長投資枠は慎重に使おう!
✔ 成長投資枠にはリスクが高い個別株や高コストなアクティブファンドが含まれている
✔ 投資初心者は、つみたて投資枠の商品を選ぶのが安全
✔ 成長投資枠を使う場合でも、インデックスファンドを中心にするのがベスト
✔ 過去のNISA投資家の失敗事例から学び、リスク管理を徹底する
「NISAで買えるから大丈夫」ではなく、
「NISAの中でどの商品を選ぶか?」が重要です。
投資初心者の方は、リスクを抑えつつ、確実に資産形成を進めていきましょう!
