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上位5銘柄で全体の3分の1を占める新NISAの実態
朝日新聞デジタルが2024年から導入された「新NISA」(少額投資非課税制度)における、2023年1~11月の買い付け状況を調査したところ、全体の約11.8兆円のうち、人気上位5銘柄の合計が約4兆円(約33%)に達したとのことです。
上位5銘柄はいずれも海外株式に投資する投資信託(投信)で、特に「三菱UFJアセットマネジメント」が運用する「eMAXIS Slim 全世界株式」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が圧倒的な人気を集めています。この2つだけで合わせて3.3兆円を超える買い付け額という結果が示されました。
この記事のポイント
- 新NISAの買い付け総額:約11.8兆円(2024年1~11月)
- 上位5銘柄合計:約4兆円(全体の33%)
- 上位の銘柄はすべて海外株式系の投信
- eMAXIS Slim「全世界株式」「米国株式(S&P500)」の2本が圧倒的な買い付け額
2. なぜ「海外株式」投信が人気なのか?
- 海外市場の成長期待
- 日本よりも成長率が高い国・地域(特に米国)に投資したいと考える投資家が増えています。
- 米国は世界最大の経済規模を誇り、長期的にはGDPや企業利益が右肩上がりで成長してきた実績があります。
- 低コストの運用商品が続々登場
- 今回名前が挙がった「eMAXIS Slim」シリーズの投資信託は、信託報酬が業界最低水準で知られています。
- 低コスト=運用効率が良いので、長期投資に適した商品として選ばれやすいのが特徴です。
- 情報発信や口コミの広がり
- SNSやブログ、YouTubeなどで「米国株投資」や「全世界株式投資」を推奨する情報が増え、初心者の方にも広く認知されるようになりました。
- ネット証券のランキングでも常に上位にいるため、多くの投資家が「まずはここから」と考えるようになっています。
3. 新NISAを始めるなら? おすすめはこの2つ
朝日新聞の調査で圧倒的な買い付け額を記録したのは、以下の2つです。今から新NISAを始める人にも非常におすすめできる投資信託と言えます。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- どんなファンド?
世界中の株式(日本、米国、欧州、新興国など)に分散投資します。
- メリット
- 1本で「地球規模」の分散が完結
- 国や地域ごとの景気変動リスクを軽減し、世界経済の成長を幅広く取り込みやすい
- こんな人におすすめ
- 「投資先を細かく選ぶのは難しいから、丸ごと世界に投資したい」
- 「日本の将来だけでなく、米国や新興国も含めて幅広く成長を狙いたい」
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- どんなファンド?
米国の代表的な株価指数「S&P500」に連動するインデックスファンド。米国の大型優良企業に分散投資します。
- メリット
- 過去数十年にわたり、S&P500は世界的に見ても優秀なリターンを積み上げてきた
- アップルやマイクロソフト、アマゾンなどグローバル企業が多く含まれる
- こんな人におすすめ
- 「米国経済の成長に期待し、高いリターンを狙いたい」
- 「世界経済の中心はやっぱりアメリカだろう、と考える」
4. どちらを選ぶ? あるいは両方持つ?
- 「全世界株式」派:
- 世界中を網羅しているため、米国以外の国や地域も含まれる。
- 米国が相対的に大きな比率を占めてはいるが、日本や新興国も含むため地理的リスク分散が効く。
- 「米国株式(S&P500)」派:
- 市場規模や成長力に加えて、イノベーションの中心地としての米国に投資する。
- 過去の実績や世界トップクラスのテクノロジー企業が多数含まれるため、将来的に高いリターンを期待する投資家が多い。
- 両方持つという選択:
- 「全世界株式:米国株式=7:3」など、自分なりに割合を決めて組み合わせる方法もあり。
- 米国株の強みに期待しつつ、ほかの地域も分散してカバーしたい人に向いている。
5. 投資を始める前に意識しておきたいポイント
- 長期投資が大前提
- 株式投資は値動きが大きく、短期的には下落リスクもあります。
- 新NISAは非課税で保有できる期間が長く、長期投資との相性がとても良い制度です。最低でも5年、できれば10年以上の時間を見据えてコツコツ積み立てるのがおすすめ。
- 投資対象を広く理解する
- 全世界株式は世界経済の拡大、米国株式は米国の成長に左右される。
- 国際情勢や為替などの影響もあるため、最低限のニュースには触れておくと安心です。
- リスク許容度を考える
- 100%株式で運用するのはリスクが高いと感じる方は、債券や現金などを保有する割合を増やすなどバランスを考えましょう。
- しかし「長期で資産を増やしたい」「毎月の積立でドルコスト平均法を続けられる」という人にとっては、株式中心の運用も選択肢になります。
6. まとめ
今回の朝日新聞デジタルの調査から、新NISAでは海外株式投信の人気が特に高く、中でも「eMAXIS Slim 全世界株式」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の2本に投資資金が集中していることがわかりました。
- 世界分散を1本で完結できる「全世界株式」
- 米国経済の成長力にフォーカスできる「米国株式(S&P500)」
どちらも信託報酬が低く、長期投資でリターンを狙いやすいという点が人気の理由です。
これから新NISAを始める方は、この2つの投信のどちらか、あるいは両方を組み合わせる選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。いずれもコストが安く、分散効果も期待できるため、初心者から上級者まで幅広い投資家に向いています。
投資を始める際は、必ず自分のリスク許容度やライフプランを考慮し、コツコツ積み立てを続ける姿勢が大切です。非課税枠が大きい新NISAを活用して、あなたの資産形成を着実に進めていきましょう。
参考
ABOUT ME
2017年にドルコスト平均法を知り、投資に興味を持つ。2018年の旧つみたてNISA開始と同時に資産運用を開始。老後資金2000万円を目指しコツコツと積立投資中。