株価が下がるニュースに焦ったら読む記事|積立投資の安心感

はじめに
2025年の株式市場は、AI関連銘柄の好調を背景に上昇を続けています。
特にS&P500指数は過去最高値を更新する勢いで、投資家の間でも強気ムードが広がっています。
でもその一方で、
「そろそろ調整がくるのでは…?」
「ここから投資を始めても大丈夫?」
という声もじわじわ増えてきました。
この記事では、
- 今なぜS&P500に調整懸念があるのか?
- そんなときに注目される「ディフェンシブ銘柄」って何か?
- それでも積立投資はどうすればいいのか?
という点について、初心者にもわかりやすく解説します。
S&P500に調整懸念?その背景は?
米国の代表的な株価指数「S&P500」は、NvidiaなどのAI関連銘柄の好調を受けて2025年も右肩上がりで推移しています。
ただ、一部の専門家は「年内に最大14%程度の調整があってもおかしくない」と警鐘を鳴らしています。
なぜ調整が起きるといわれているの?
要因はいくつかあります:
① 過熱感が強い
- 株価が企業の実力以上に買われている(PERが高すぎる)
- 特に「マグニフィセント・セブン」と呼ばれるAI銘柄への依存が大きい
② 消費が弱まっている兆し
- 賃金は増えているが、物価上昇に追いついていない
- クレジットカード残高が過去最高、ローン返済の遅延も増加
③ FRB(米連邦準備制度)の利下げが遅れる可能性
- インフレが粘着質で、利下げが思うように進まない
- 利下げ期待で株が上がっていたため、失望売りが起きるリスク
アメリカ経済全体に、景気の不透明感が漂っている状態です。
こういうときこそ注目される「ディフェンシブ銘柄」
相場が不安定なとき、よく聞くのが「ディフェンシブ株」という言葉です。
これは景気にあまり左右されず、安定した収益を出す企業の株のことです。
代表的な業種としては:
業種 | 具体例 | 理由 |
---|---|---|
生活必需品 | P&G(洗剤など)、コカ・コーラ | 景気に関係なく消費される |
ヘルスケア | アボット、ジョンソン・エンド・ジョンソン | 医療需要は景気に左右されにくい |
公益事業 | デューク・エナジー、サザンカンパニー | 電気・水道など生活に不可欠 |

なぜディフェンシブ銘柄が今注目されているのか?
理由はシンプルです。景気が悪くなっても“それなりに”稼げるから。
- 消費者が節約しても、トイレットペーパーや水道代は払う
- 病気になれば、治療費は景気に関係なく支払われる
つまり、企業の業績が大きく落ち込みにくいため、株価も安定しやすく、暴落時の下げ幅が小さい傾向があります。
例:フィリップ・モリスやアボット・ラボラトリーズ
最近注目されている銘柄を2つ紹介します:
フィリップ・モリス(PM)
- 加熱式タバコ「IQOS」などで知られる大手たばこ企業
- たばこは依存性が高く、消費が安定しやすい
- 景気後退時にも安定したキャッシュフローと高配当が魅力
アボット・ラボラトリーズ(ABT)
- 医療機器・検査薬を提供する大手企業
- 人々の健康需要は不況でもなくならない
- 安定配当と連続増配が評価され、長期投資に人気
「じゃあ今は攻めない方がいいの?」
結論から言うと――焦って売ったり、投資をやめたりする必要はありません。
なぜなら、積立投資をしている人にとって、調整はむしろ“安く買えるチャンス”だからです。

今までどおり「積立でOK」な理由
① タイミングをはかるのは難しい
相場の天井や底をピタリと当てるのはプロでも至難の業。
積立投資なら、高いときも安いときも“淡々と”買うことで、平均購入価格をならせます。
② 下落時こそ「仕込みのチャンス」
一時的な下落はむしろ「お買い得期間」。
月1万円の積立で例えると、下がった時ほど多くの口数を買えるという効果があります(ドルコスト平均法)。
③ 調整はいつか終わる
過去の相場を見ても、「暴落 → 回復 → 最高値更新」というサイクルを繰り返しています。
S&P500も、リーマンショック後・コロナ後のどちらも数年でV字回復しています。
まとめ
- S&P500は今後、年内に調整が入る可能性があるとの声が出ている
- 景気の変動に強い「ディフェンシブ銘柄」が注目されている
- 不況に強い生活必需品・ヘルスケア・公益セクターが中心
- ただし、積立投資をしている人にとっては“むしろ好機”
- 今までどおり、焦らず、コツコツ積立を続けるのが正解