ゴリラ先生のやさしい投資教室│第37回 大切な人に資産運用を始めてもらうにはどうする?家族に“押しつけず伝える”やさしい向き合い方
スーツとメガネがトレードマークの、頼れるお金のナビゲーター。
知識は豊富だけど説明はやさしく、質問には真剣に向き合ってくれる。
今日もハルトとミナミの“なぜ?”に、穏やかに答えてくれる先生。

YouTubeで見たFIRE動画に憧れて、投資に興味を持った13歳。
テンバガーや仮想通貨にすぐ飛びつく、元気でちょっとビビりなタイプ。
まだ投資は未経験で、ミナミやゴリラ先生に教わりながら勉強中。
SNSで投資を知り、「お金の勉強って大事かも」と思い始めた13歳。
慎重派で、定期預金や貯蓄型保険に安心感を覚えるタイプ。
ハルトの勢いに振り回されつつも、一緒に少しずつ学んでいる。
はじめに
ねえゴリラ先生……ボクのお父さん、投資に全然興味なくてさ。
うちもです。お小遣いで積立投資するのは応援してくれてるのに、自分たちのことになると「怖いからいい」って言うんです。

お二人とも、大切なご家族のことを思っているのですね。今日は、「大切な人に資産運用を始めてもらうにはどうすればいいか」を一緒に考えていきましょう。
両親はなぜ投資に抵抗を感じるのか?
ボクたちだって損するのはイヤだけど……それでも長い目で見ればプラスになるって知ってるし。
親世代って、“株=危ない”ってイメージが特に強い気がします。

そのとおりです。親御さんの年代は、バブル崩壊やリーマンショックなど“大きく損をした”ニュースが記憶に残っています。それが投資への恐怖心につながりやすいのです。
まずは、「なぜ抵抗があるのか」を理解することが大切ですね。
「どう生きるか」は他人が左右できない
でもさ、老後とか心配なんだよ。将来困ってほしくないし……。
そうなんですよね。少しでもラクになってほしいのに。

お二人の優しい気持ちは、きっとご両親にも伝わっていますよ。ですが、お金のことは“どう生きたいか”とつながっていて、人それぞれ価値観が違います。
だから、たとえ親子でも強制することは難しいのです。
でも、じゃあどうすれば……?

無理に進めさせる必要はありません。ただし、“理解するきっかけ”を渡すことはできますよ。
強制はできないけれど、「資産運用しないリスク」なら伝えられる
“しないリスク”?

はい。人は「得する話」より、「損しない話」のほうが行動しやすいのです。
たとえば——
- インフレで預金の価値が目減りする
- 年金と生活費の差を埋める仕組みが必要になる
- 退職後が長くなり、老後資金の想定が昔より増えている

こうした“知らないまま損をする未来”を静かに伝えることなら、押しつけにはなりません。
押しつけずに伝える3つの方法
① 小さい金額での例を見せる
毎月1000円とかでも積み上がるよって説明すれば、安心できるかもね。

そうです。少額でも実例があると、人は「無理のない世界」を想像しやすいのです。
② 「やらなくてもいいよ」と先に伝える
“無理にしなくていいよ”って言われると、不思議と聞いてみたくなるんですよね。

相手の選択権を尊重することが、心の余裕につながるのです。
③ 家計に触れない話題から入る

いきなり家計の話に踏み込むと身構えてしまいます。“世の中の仕組み”や“インフレ”といった距離のあるテーマから始めると、自然に理解していただけますよ。
それでも行動につながらない時は?
それでも始めてくれなかったら……どうしたらいいの?

焦らないことです。人にはそれぞれのペースがあります。
たしかに、親のことを思うと焦っちゃいそうになりますね。

心配する気持ちは大切です。でも、関係がギクシャクしてしまうと本末転倒ですよ。いつでも相談できる雰囲気を保つことが、一番の“防災”になります。
おわりに

資産運用は、お金の話であると同時に、“どんな人生を送りたいか”という生き方の話でもあります。だからこそ、一人ひとりの答えが違って当然です。
しかし、お二人のように“大切な家族に長く幸せでいてほしい”という気持ちは、必ず伝わりますよ。
じゃあ、ボクはまず少額の例を見せてみようかな。
私は、インフレの話をしてみます。
押しつけじゃなくて、ただのきっかけづくりとして。

お二人のやさしい気持ちが、ご両親に伝わることを祈っていますよ。


