【2025年7月】SBI日本高配当ファンド月次レポート 増配&好調パフォーマンス!3か月ぶりの分配金は120円、基準価額も上昇中

はじめに
2025年7月10日に決算を迎えたSBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)は、3か月ぶりの分配金として1万口あたり120円を支払いました。前回(4月)の110円から増配されており、好調な運用成果を反映した内容となっています。
基準価額は12,479円(前月比+435円)と大きく上昇し、3か月騰落率は+12.05%(分配込み)。堅調な相場を背景に、ファンドの収益性と安定感が際立った1か月でした。
本記事では、7月レポートをもとにファンドの成績、注目銘柄、背景となる市場環境などをわかりやすく解説していきます。
ファンドの概要(2025年7月末時点)
項目 | 内容 |
---|---|
基準価額 | 12,479円(前月比 +435円) |
純資産総額 | 約1,050億円 |
1か月騰落率(分配込み) | +4.65% |
3か月騰落率(分配込み) | +12.05% |
直近分配金(7月) | 120円(前回4月は110円) |
市場環境:関税不安から一転、株価急上昇へ
7月前半、日本市場は以下の懸念材料でやや軟調に推移していました。
- トランプ政権による対日関税の不透明感
- 日本の参院選で与党が過半数割れ
しかし、7月23日に日米間で「関税15%での合意」が報じられると、相場は大きく反転。特に自動車株が上昇を牽引し、7月24日にはTOPIXが史上最高値を更新するなど、日本株全体が活況を呈しました。
さらに、
- 円安進行(ドル円157円台)
- FOMCによる金利据え置き
といった外部要因も日本株に追い風となり、当ファンドの基準価額も急伸する結果となりました。
分配金:3か月ぶりに増配で復活!
- 前回(2025年4月)の分配金:110円
- 今回(2025年7月):120円(+10円の増配)
年4回決算の本ファンドにとって、3か月ぶりの分配が増配であった点は非常に好印象。
これは、利確タイミング・企業の増配傾向・円安による評価益が組み合わさった結果と考えられます。
さらに注目すべきは、今回の分配金が「全額普通分配金」だったことです。
前回(4月)の分配金は全額が特別分配金(元本の払い戻し)でしたが、7月はきちんと運用益から分配された「普通分配金」となっています。
分配金の種類 | 出どころ | 税金 | 意味合い |
---|---|---|---|
普通分配金 | 運用益(配当や売却益) | 課税あり | きちんと利益が出た証拠 |
特別分配金 | 元本の払い戻し | 非課税 | 運用益が足りず、元本を戻している状態 |
→ つまり今回の分配は、ファンドがしっかり利益を出していることの裏付けでもあり、投資家にとっては前向きに評価できる内容です。
組入銘柄の動きと注目ポイント
ファンドの主な組入上位銘柄は以下の通り:
銘柄名 | セクター | 比率(マザーファンド) |
---|---|---|
ソフトバンク | 通信 | 6.46% |
武田薬品工業 | 医薬品 | 5.97% |
本田技研工業(ホンダ) | 自動車 | 4.73% |
フジクラ | 電気機器 | 4.66% |
東京海上HD | 保険 | 4.48% |
特に注目すべき動き:
- SUBARU、トヨタなど輸送用機器株が大幅上昇
- 関税合意による安心感が材料
- 銀行・保険株は金利上昇期待で堅調
- 非鉄金属・電気機器セクターはデータセンター投資などのテーマ性で上昇
運用方針と今後の注目点
運用会社のスタンス
- 今後の決算シーズンでは企業業績と配当姿勢を重視
- 金融セクターと中堅・出遅れ高配当株への投資を強化
- 外部環境(トランプ政権の動向、日銀政策)に警戒をしつつも、日本株市場の底堅さに自信あり
先行きの不透明さを警戒しつつも、景気敏感セクターやバリュー銘柄への投資で配当を強化する方針。
まとめ:日本高配当ファンドは「今こそ買い」か?
- 3か月で+12.05%の騰落率(分配込み)
- 120円の分配金で年利回りも堅調
- TOPIX史上最高値更新と金利上昇期待の追い風
現在の環境は、日本株高配当ファンドにとって「追い風がそろっているタイミング」と言えます。
今後も一時的な調整はあるかもしれませんが、中長期でのインカム+キャピタル狙いには有力な選択肢です。