今さら人に聞けない投資用語!『相場』ってなに?
はじめに
ニュースで「今日の相場は全面高」「相場が荒れています」と聞いたことはありませんか?
でも、「そもそも相場って何を指すの?」と聞かれると、意外と説明が難しい言葉です。
この記事では、『相場』という言葉の本当の意味から、
株式市場との関係、そして投資家が相場とどう向き合うべきかを、初心者にもわかりやすく解説していきます。
相場とは?──お金やモノの「値段の動き」のこと
「相場(そうば)」とは、モノやお金の値段がどのように決まっているか、そしてどう動いているかを指す言葉です。
もっと簡単に言えば、「値段の流れ」のこと。
- 株式相場 → 株価の動き
- 為替相場 → 円やドルなど通貨の交換レートの動き
- 商品相場 → 原油や金などの値動き
つまり、「相場が上がる」とは全体的に値段が上がっている状態で、
「相場が荒れている」とは値段が短期間で大きく上下している状態を意味します。
「市場」と「相場」の違い
初心者が混同しやすいのが「市場」と「相場」です。
- 市場:売り手と買い手が集まる場所。株式市場、為替市場など。
- 相場:その市場で形成される“値段の動き”そのもの。
たとえば、東京証券取引所は「市場」で、
そこで取引される株価の動きが「相場」です。
市場が舞台で、相場はその舞台で起きているドラマのようなものですね。
相場はどうやって決まるの?
相場は「需要」と「供給」によって決まります。
買いたい人が多ければ値段は上がり、売りたい人が多ければ値段は下がる――とてもシンプルです。
ただし株式や為替の世界では、感情や期待も大きく影響します。
- 「将来上がりそう」と思う人が増えれば株価は上がる。
- 「不安だから売りたい」と思う人が増えれば株価は下がる。
この“人々の心理の集まり”が相場の動きを生み出しているのです。
だからこそ、「相場を読む」とは人々の心理を読むことでもあるのです。
相場には3つの状態がある
相場には、大きく分けて3つの状態があります。
| 状態 | 意味 | 投資家の行動イメージ |
|---|---|---|
| 上昇相場(強気相場・ブル相場) | 値段が上がり続ける | 買いが集まりやすい・利益確定を考える |
| 下落相場(弱気相場・ベア相場) | 値段が下がり続ける | 損切り・追加投資・様子見など判断が分かれる |
| もみ合い相場(レンジ相場) | 値動きが一定の範囲で上下 | 積立投資や長期保有に適した期間 |
ニュースで「強気相場に転じた」といえば、投資家の期待が高まって買いが増えている状態を指します。
相場は「誰にも読めない」が、「味方にできる」
相場を完全に予測することは誰にもできません。
プロの投資家でも「上がると思ったのに下がる」ことは日常茶飯事です。
でも、相場の流れを味方につけることはできます。
たとえば──
- 長期的に右肩上がりの「株式市場の成長」を利用する(インデックス投資)
- 定期的に同じ金額で買うことで、平均取得価格をならす(ドルコスト平均法)
こうした方法を取れば、「相場を読む」よりも「相場の動きと付き合う」投資ができます。
多くの賢い投資家は「相場の動きと付き合う」投資を実践して、堅実な利益を得ています。これから投資を始めようとしている方にも、ぜひ実践してもらいたい投資法です。
相場観とは?──自分なりの「考え方」のこと
投資の世界でよく聞く「相場観」という言葉。
これは「相場が今後どう動くか、自分がどう考えているか」という見通しを指します。
たとえば──
- 「今は株が買われすぎだから、そろそろ下がるかもしれない」
- 「金利が下がるから株価は上がると思う」
こうした見方のことを「相場観」と言います。
ただし、相場観が当たるかどうかよりも、自分の投資ルールを持ち続けることのほうが大事です。
おわりに
「相場」とは、ニュースで聞く難しい専門用語ではなく、値段の動きそのもののことです。
そして、その動きは人々の心理や行動の積み重ねでできています。
相場を“読む”ことは難しくても、
相場を“味方につける”ことは誰にでもできます。
焦らず、コツコツと積み立てていくことで、
相場の波に乗る力を自然に身につけていきましょう。
- 「相場」とは、値段の動き・変化のこと。
- 市場=場所、相場=その中で動く価格。
- 相場を読むよりも、相場に合わせた投資を続けることが大切。


