ゴリラ先生のやさしい投資教室│第16回 リスク許容度って育てられるの?少額投資で“投資の筋トレ”しよう!

スーツとメガネがトレードマークの、頼れるお金のナビゲーター。
知識は豊富だけど説明はやさしく、質問には真剣に向き合ってくれる。
今日もハルトとミナミの“なぜ?”に、穏やかに答えてくれる先生。

YouTubeで見たFIRE動画に憧れて、投資に興味を持った13歳。
テンバガーや仮想通貨にすぐ飛びつく、元気でちょっとビビりなタイプ。
まだ投資は未経験で、ミナミやゴリラ先生に教わりながら勉強中。

SNSで投資を知り、「お金の勉強って大事かも」と思い始めた13歳。
慎重派で、定期預金や貯蓄型保険に安心感を覚えるタイプ。
ハルトの勢いに振り回されつつも、一緒に少しずつ学んでいる。

はじめに

うーん……最近さ、S&P500けっこう上がってるけど、次また下がったらどうしよっかな〜って思ってさ。

わかる。オルカンも一時ちょっと下がってドキッとしたし…。投資って、数字より気持ちが難しいかも。

ボクたち、まだ中1だし、お小遣いから積み立ててるとはいえ、ちょっと減るだけで気になっちゃうよな。

お悩みのようですね。今日はそんな2人にぴったりのテーマ、「リスク許容度」についてお話しましょう。

リスク許容度って、どれくらいの下落まで冷静でいられるかってことですよね?

そのとおりです!しかもこれは、最初から決まってるものじゃなくて、“育てる”ことができるんですよ。
リスク許容度ってなに?

育てるってどういうこと?そもそもリスクって「危ない」って意味じゃないの?

リスクとは、価格の“ブレ幅”のことです。つまり、株や投資信託の値段が上がったり下がったりすることですね。

そういえば、ちょっと前にそれ教えてもらったことあったね!

じゃあ「リスク許容度」って、そのブレに対してどれだけ耐えられるか、ってことですか?

その通りです。たとえば、投資した1万円が、数日で9,000円に下がったらどう感じますか?

えっ、それはちょっとショックかも……!

人によっては「まぁそんなもんか」と思うかもしれませんし、「ヤバい!」と焦って売ってしまうかもしれません。この“気持ちの強さ”が、リスク許容度なんですよ。
リスク許容度は育てられる!

でもそれって、生まれつきの性格じゃないの?ボク、ちょっとビビりだし…。

そう思うかもしれませんが、実はリスク許容度は育てられるんです!

どうやって育てるんですか?

それが「少額投資」です。いきなり大金で投資すると、ちょっと下がっただけでドキドキしてしまいますが、お小遣いの中から少しずつ積み立てていけば、自分の感情と上手につき合う練習になります。

それって、筋トレみたいな感じ?

まさにその通り!最初は軽いダンベルから始めて、少しずつ負荷を上げていきますよね。投資も同じで、慣れていけばブレ幅に対して強くなっていけるんです。

無理をしないことがいちばんのコツ

投資を続けるには、やっぱり気持ちの余裕って大事なんですね。

でもさ、S&P500とかオルカンって長期で見れば上がってるじゃん?だったら、最初からドーンと買ったほうが効率よくない?

その考え方も分かりますが、“リスク許容度を超えた投資”は危険なのです。

ちょっと下がっただけでパニックになって売っちゃう、みたいな感じですか?

そのとおり。冷静さを失うと、本来ならガマンして持っていればよかった資産も、安く売って損してしまうことがあります。

うっ……それはボク、やりそうだわ。

だからこそ、“自分がドキドキしない金額”で続けることが大切なんですよ。
自分のリスク許容度を確認する際に、投資の世界でよく使われる例が『枕を高くして眠れるかどうか』です。不安になり眠れないようなら、自分のリスク許容度を超えているサインかもしれません。
習慣化がカギ!リスク許容度は自然に育つ

じゃあ、投資って我慢とか気合いじゃなくて、習慣が大事なんですね。

まさにそれです!毎月同じ金額を積み立てていくことで、投資が“特別なこと”じゃなくなります。

朝の歯磨きとか、英単語帳とかと一緒か。最初はめんどくさいけど、慣れると普通になるやつ。

それはいい例ですね。それらと同じように、習慣になることでリスク許容度も“自然に鍛えられていく”のです。
おわりに

リスク許容度は、“持って生まれた才能”ではなく、“経験と習慣で育つもの”です。

無理せず、自分のペースで少額から積み立てていけばいいんですね。

よーし、ボクも“投資筋トレ”続けてみるか。まずは軽めのダンベルからって感じで!

それが正しい投資の始め方ですよ。焦らず、自分の感情を知ることが、長く投資を続けるコツです。