【2025年4月】SBI欧州高配当株式ファンドの運用報告と欧州経済の見通し|高配当狙い投資家はどう動く?

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はじめに

SBI欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)の2025年4月月次レポートが公開されました。
本記事では、前月との比較や組入銘柄の変化、運用者の視点に加え、欧州経済の今後の見通しについてもわかりやすく解説します

4月の運用状況:米国発の関税リスクで株価は軟調

2025年4月の欧州株式市場は、トランプ前政権が再び打ち出した“相互関税”政策への懸念が重しとなり、STOXX Europe 600指数は1.2%下落しました。
前月(3月)の下落幅(▲4.2%)と比べれば小さいながらも、不透明感は継続しています。

SBI欧州高配当株式ファンドの基準価額も、10,404円 → 10,213円(▲191円)と下落しましたが、依然として年初来ではプラス圏を維持しています。

ポジションの変化:ディフェンシブな再構成が進む

運用レポートからは、以下のような変化が読み取れます。

比較項目3月4月コメント
公益事業セクター比率3.96%増加傾向エンジーの組入強化
エネルギー株やや強気ウェイト低下シーメンス・エナジーなどを一部売却
国別構成スイス・スウェーデン比率↓フランス・アイルランド比率↑安定成長国へシフト
上位銘柄HSBC、アイルランド銀行など変化なし(配当重視)利回り8%超も複数保持

特に注目したいのは、公益株(エンジー:11.58%)の比率が大きく上昇している点です。
これは、景気後退リスクに備えたディフェンシブ強化の意図と考えられます

分配金実績と利回り

  • 2025年3月末までの累計分配:595円
  • 配当利回り上位銘柄:
    • エンジー(仏)11.58%
    • HSBC(英)8.20%
    • アイルランド銀行(愛)5.42%

“利回り重視”の投資家には依然魅力的なポートフォリオが維持されています。

今後の欧州経済見通し:政策リスクと景気減速にどう向き合うか?

■ 米国の関税政策が最大の懸念材料

トランプ氏が再び打ち出した“相互関税”政策は、EUとの摩擦を激化させる可能性があります。
関税引き上げは短期的に企業収益を圧迫し、配当原資の減少につながるリスクも否定できません。

また、EU各国での財政出動強化(防衛・脱炭素・福祉)の影響によって、金融政策の舵取りも難しくなると見られています。

■ ECB(欧州中央銀行)の政策に注目

  • 物価上昇圧力は一段落しつつあるが、景気後退の兆しも
  • 2025年後半には利下げに踏み切る可能性も視野に

これは、株式市場にとっては追い風になる一方で、金融株には一部逆風となる可能性もあり、セクター間の選別がカギとなります。

■ 運用方針は「高配当+成長の両取り」路線を継続

運用チームは以下のような方針を維持:

  • インカム(配当収入)を重視
  • GRANOLAS(欧州高成長株)も組入対象
  • 国・業種の分散投資を徹底

つまり、高配当利回りで安定した分配を行いながら、成長性ある銘柄で値上がり益も狙う“二刀流”戦略です。

まとめ:欧州高配当投資は“守りと攻め”のバランスで評価

SBI欧州高配当株式ファンドは、地政学リスクや政策不確実性の高まりに対して柔軟なリバランスを進めています。
短期的には市場のブレが大きいものの、高配当+安定企業に分散している構造は、長期投資家にとって魅力的です。

今後も「相互関税」「ECBの政策」「GRANOLASの動向」に注目しながら、引き続き本ファンドの運用方針に期待したいところです。

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2017年にドルコスト平均法を知り、投資に興味を持つ。2018年の旧つみたてNISA開始と同時に資産運用を開始。老後資金2000万円を目指しコツコツと積立投資中。
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