今さら人に聞けない投資用語!『アクティブファンド』ってなに?
はじめに
投資を始めたばかりの方や、投資用語を聞いて「何それ?」と感じたことがある方も多いのではないでしょうか?今回は「アクティブファンド」について解説します。
「アクティブファンドって何?インデックスファンドと何が違うの?」「どんな人に向いているの?」といった疑問を解消し、投資初心者にも分かりやすくお伝えします。しかし、アクティブファンドには見逃せないリスクやデメリットもありますので、後半ではその点も詳しく解説します。
アクティブファンドとは?
アクティブファンドとは、市場平均(ベンチマーク)を上回るリターンを目指す投資信託のことです。ファンドマネージャー(運用のプロ)が銘柄選びや運用方針を決定し、積極的に売買を行って成果を出そうとします。
アクティブファンドの特徴
1. 市場平均を超えるリターンを狙う
市場全体の動き(ベンチマーク)を超える成績を目標として運用されます。例えば、TOPIXやS&P500といった指数を上回ることを目指します。
2. 運用のプロが銘柄を選ぶ
専門のファンドマネージャーが企業の業績や将来性を分析し、優れた銘柄を選んで運用します。そのため、個人投資家では判断しにくい銘柄に投資するチャンスがあります。
3. 信託報酬(手数料)が高い
アクティブファンドは、運用方針の策定や銘柄選びに人手や手間がかかるため、インデックスファンドと比べて信託報酬(運用手数料)が高めです。
アクティブファンドとインデックスファンドの違い
項目 | アクティブファンド | インデックスファンド |
---|---|---|
運用方針 | 市場平均を上回るリターンを目指す | 市場平均(ベンチマーク)に連動する |
手数料(信託報酬) | 比較的高い | 比較的低い |
リターンの期待値 | 市場平均を超える可能性があるが不確実 | 市場平均のリターンを安定的に得られる |
リスク | 高リスク・高リターンを目指すことが多い | 市場平均に連動するためリスクは比較的低い |
アクティブファンドの見逃せないデメリット
アクティブファンドは短期的には市場平均を上回ることもありますが、長期的な視点で見た場合、多くのアクティブファンドがインデックスファンドに成績で負けるというデータがあります。
1. 長期運用では大多数のアクティブファンドが負ける
- ファンドマネージャーが選んだ銘柄が常に市場平均を上回るとは限りません。
- 米国市場のデータでは、10年・20年といった長期運用では約8割以上のアクティブファンドがインデックスファンドに成績で劣るという結果が出ています。
2. 信託報酬がリターンを圧迫する
- アクティブファンドの高い手数料(信託報酬)が運用リターンを引き下げる原因になります。
- 例えば、年間リターンが市場平均並みだったとしても、信託報酬が1.5%の場合、手数料分だけリターンが目減りすることになります。
3. 投資初心者には判断が難しい
アクティブファンドは運用方針や銘柄選定が複雑で、投資初心者が「良いファンド」を見極めるのは難しいです。また、過去に良い成績を出しているファンドでも、未来も同様の成果が得られる保証はありません。
投資初心者にはインデックスファンドがおすすめ
アクティブファンドには「市場平均を超える可能性」という魅力がありますが、長期になればなるほどその可能性は低くなるという現実があります。
一方、インデックスファンドは:
- 市場平均のリターンを安定的に得られる
- 手数料(信託報酬)が安い
- 分散投資が効いているため、リスクが抑えられる
これらの理由から、投資初心者にはインデックスファンドを軸にした投資をおすすめします。
まとめ
アクティブファンドは、市場平均を超えるリターンを目指す魅力的な投資信託ですが、手数料が高く、長期的には多くのファンドがインデックスファンドに成績で負ける傾向があります。
投資初心者は、まずは低コストで安定した運用ができるインデックスファンドから始めるのが賢明です。アクティブファンドを検討する場合は、運用成績や手数料をしっかりと確認し、自分の投資目的に合ったものを選びましょう。
「投資はシンプルに長く続けることが大事」です。ぜひ無理のない投資方法で、資産形成を始めてみてください。