目標金額から逆算する資産運用計画|72の法則を活用しよう

はじめに
資産運用を始める際、「目標金額を達成するために、どのくらいの期間と元本が必要なのか?」と悩むことはありませんか?そんなときに役立つのが「72の法則」です。この法則を使えば、資産が2倍になる期間を簡単に計算することができ、必要な運用額や期間を逆算するヒントになります。
この記事では、72の法則の概要を解説し、S&P500やオールカントリーなど年利7%を想定した運用を基に、具体例をいくつか挙げてシミュレーションを行います。この記事を参考に、あなたの資産運用計画を考えてみましょう。
72の法則とは?
72の法則は、資産が2倍になるまでにかかる年数を簡単に計算できる便利な法則です。計算式は以下の通りです。
資産が2倍になる年数 = 72 ÷ 年利
例えば、年利6%の場合は次のように計算できます。
72 ÷ 6 = 12年
年利6%で運用すると、資産が約12年で2倍になることがわかります。さらに、年利7%の場合は次のようになります。
72 ÷ 7 ≈ 10.3年
つまり、年利7%で運用すると、資産が約10年で2倍になります。この法則は、年利5%から12%程度の範囲で高い精度を持つため、資産運用の計画を立てる際に非常に役立ちます。
S&P500やオールカントリーの想定利回り
S&P500(米国株インデックス)やオールカントリー(全世界株インデックス)の過去数十年の平均リターンは、年利7%前後とされています。そのため、長期投資を前提にしたシミュレーションでは、この利回りを想定値として用いるのが一般的です。
年利7%を想定した場合、資産が2倍になる期間は次のように計算されます。
72 ÷ 7 ≈ 10.3年
約10年で資産が2倍になると考えられるため、これを基に目標金額と達成年齢から逆算して必要な元本を計算していきます。
目標金額と逆算シミュレーション
例1:65歳で3000万円を達成したい(30歳で運用開始)
- 年齢と運用期間:30歳から65歳までの35年間
- 資産の倍増ペース:10年で2倍
- 運用の流れ:
- 30歳:初期元本150万円 → 40歳:300万円
- 40歳:300万円 → 50歳:600万円
- 50歳:600万円 → 60歳:1200万円
- 60歳:1200万円 → 65歳:約3000万円
初期元本として必要な金額は150万円です。
例2:55歳で1億円を達成したい(35歳で運用開始)
- 年齢と運用期間:35歳から55歳までの20年間
- 資産の倍増ペース:10年で2倍
- 運用の流れ:
- 35歳:初期元本2500万円 → 45歳:5000万円
- 45歳:5000万円 → 55歳:1億円
初期元本として必要な金額は2500万円です。
例3:50歳で2000万円を達成したい(25歳で運用開始)
- 年齢と運用期間:25歳から50歳までの25年間
- 資産の倍増ペース:10年で2倍
- 運用の流れ:
- 25歳:初期元本250万円 → 35歳:500万円
- 35歳:500万円 → 45歳:1000万円
- 45歳:1000万円 → 50歳:2000万円
初期元本として必要な金額は250万円です。
資産運用計画を立てるポイント
- 目標金額と達成年齢を明確にする
具体的な目標を設定することで、必要な元本や期間を逆算しやすくなります。 - 想定利回りを現実的に設定する
S&P500やオールカントリーを基に、年利7%を目安とするのが現実的です。 - 早めに始めることの重要性
運用期間が長くなるほど複利効果が大きくなります。早く始めることで、少ない元本でも大きな目標を達成しやすくなります。 - 継続的な追加投資も考慮する
初期元本だけでなく、定期的な追加投資を行うことで、目標達成をさらに確実なものにできます。
おわりに
72の法則を活用すれば、目標金額を達成するために必要な元本と期間を簡単に計算することができます。また、S&P500やオールカントリーといった長期投資に適した投資先を活用することで、資産形成を効率よく進めることが可能です。
この記事を参考に、あなた自身の目標金額に合わせた資産運用計画を立ててみてください。早めに行動を開始することで、複利の力を最大限に活用し、安心した老後を迎えましょう。
